2015年7月30日 11:30
オワハラ対策で複数に内定承諾、辞退申し出が遅れる傾向-ガイアックス調査
しかし、1人の学生が複数の内定枠を確保し続けると、その企業に入社を希望していた他の学生が内定をもらうチャンスを失うことになるため、内定を持っている学生と持っていない学生の差がさらに広がることとなる。これは企業にとっても内定を出した学生を失う可能性を抱えたまま、採用活動を終了してしまうことにつながる。
同社は、短い採用活動期間の中で多くの学生と企業に出会いの機会を行き渡らせるためには、入社する企業を決めた学生に早いタイミングで他の企業に辞退を伝えてもらうことが重要であり、そのためには、企業が内定を出したあとも学生とのコミュニケーションを継続することが大切だとしている。
HR総研の「人事白書2015」によると、2016年卒採用では、5月後半が初めの内定出しピークとなり、8月に2回目のピークを迎えると予想されている。学生に人気のある大手企業の多くが8月に採用活動を行うため、学生は6月前後に獲得した内定を持ったまま8月を迎える。そのため、8月に就活を終えて内定辞退する学生が増える見込みとなっている。昨年の調査結果と同じ傾向が続くとすれば、就活終了以降も内定を保持し続け、10月の内定式前や3月の入社直前まで辞退を言い出さない学生が出てくる可能性も考えられている。