くらし情報『「プラトーンM」ロケットの打ち上げ失敗 - 斜陽に沈むロシアの宇宙開発』

2015年8月26日 15:03

「プラトーンM」ロケットの打ち上げ失敗 - 斜陽に沈むロシアの宇宙開発

またエクソマーズ2016は、その2年後に打ち上げられる「エクソマーズ2018」で計画されている火星探査ローヴァーの技術実証も兼ねている。もし失敗や打ち上げ延期となれば、エクソマーズ2018の打ち上げ時期が遅れるだけはなく、計画そのものにも大きな影響が出るだろう。

●失われつつあるロシアの宇宙開発技術
○失われた信頼は取り戻せるか

かつてのプラトーンMは、シリーズ通算で約400機も打ち上げられている実績と、それに裏打ちされた信頼性、またその強大な打ち上げ能力と、ブリースMという稀有な性能をもつ上段のおかげで、衛星打ち上げ市場の中で大きな存在感を示していた。何より、米国や日本の企業の衛星を打ち上げた実績があることがそれを証明している。

だが、近年では目に見えて打ち上げ失敗が増えており、その信頼は失われつつある。たとえば2014年は8機中2機が、また2013年は10機中1機が、2012年は11機中2機が、墜落したり、目的の軌道へ衛星を投入できなかったりといった失敗を起こしている。プラトーンは年間10機前後という、他のロケットより比較的多く打ち上げられていることは考慮すべきではあるものの、それにしてもこうして連続しているというのは、明らかに異常だ。

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