くらし情報『「プラトーンM」ロケットの打ち上げ失敗 - 斜陽に沈むロシアの宇宙開発』

2015年8月26日 15:03

「プラトーンM」ロケットの打ち上げ失敗 - 斜陽に沈むロシアの宇宙開発

このような状況から立て直すのは至難の業となるだろう。現在ロシアでは、組織の再編などを手始めに、宇宙産業の改革が進められてはいるが、それが完了しても、すぐにロケットの成功率が上がるようなことは起きえず、ようやくスタートラインに立てるということにすぎない。

ひとつ、明るい希望があるとすれば、それはプラトーンMが数年以内に引退し、「アンガラーA5」という新しいロケットと入れ替わるということだろう。アンガラーA5はプラトーンMと同等の打ち上げ性能を持っており、またロシアが建設中のヴァストーチュヌィ宇宙基地には、プラトーン・ロケット用の発射台は建設されず、正確な日付はまだ不明だが、今後5年から10年以内の間には完全に代替されることになるはずだ。

一般的に、新しく造られたロケットは、最初の数機で失敗が起こりやすいが、これまでにアンガラーはシリーズを通して2機が試験飛行で打ち上げられ、2機とも成功している。

多少荒療治にはなるだろうが、プラトーンからアンガラーへの世代交代を通じて、現場の技術者の世代交代も進み、ロケットの運用ノウハウの再構築ができれば、まずは大型ロケットから再興を果たせるかもしれない。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.