くらし情報『「アニメ業界の"特殊"な働き方を変えたい」- デジタル化に取り組む気鋭の制作会社が語る「現状」』

2015年8月27日 12:00

「アニメ業界の"特殊"な働き方を変えたい」- デジタル化に取り組む気鋭の制作会社が語る「現状」

という意外な項目については、「案外、こういった動機で取り組もうとしている人も多い」ということで、デジタル作画を取り入れる上で「目的」をきちんと定めることが大切だと語った。

○デジタル作画部門立ち上げの際に必要な課題

次に、「デジタル作画部門立ち上げの際に必要な課題」を5つ挙げた。

まず「組織」においては、「デジタル作画で制作する、または紙からデジタルに切り替えるということに、社内で理解と合意がとれているのか」という大きな課題が存在するという。ふたつめに「ソフト」の課題として「デジタル作画ソフトの選定やソフトを自前で研究して習得している人が社内にいるのか」、「ソフトの習得に取り組む意志のある人はいるのか」、「ソフトを先行で使用している会社・個人に協力をお願いして使い方を講習してもらえるのか」、「デジタル作画ソフト以外に必要なソフトは何か」などを挙げた。

これだけ多くの項目を挙げた理由として、上野氏は、「シグナル・エムディはゼロからのスタートであったため、こうした問題に直面した」ためだと明かした。さらに「ソフトを販売している会社は、機能についての説明はできても、制作現場に則した説明をしてもらうことは難しい」

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