新海誠監督の3年ぶりとなる最新作『すずめの戸締まり』が11月11日(金)に公開となる。この度、本作より場面カットが解禁となった。本作は日本各地の廃墟を舞台に、災いの元となる“扉”を閉めていく旅をする少女・すずめの解放と成長を描く冒険物語。『君の名は。』(2016年公開)、『天気の子』(2019年公開)に続く話題作の情報が解禁となるやいなや、日本国内はもちろん、海外メディアからも大きな注目を浴びたことは記憶に新しい。先日ベールに包まれていたヒロイン・すずめのビジュアル、そして特報映像が連続で解禁。特報映像では、すずめの表情や煌めく海や空、廃墟の描写、そして壮大な幕開けを感じさせる民俗情緒漂う音楽など、圧倒的かつ神秘的な雰囲気の映像美となっていた。今回解禁となったのは、よく晴れた空の下、きれいな海が見渡せる九州の田舎町の坂道を自転車で下るすずめと、その先から歩いてくる旅の青年、くりくりとした大きな目を持つ白い猫、すずめが抱えている三本脚の古ぼけた小さな椅子、そして、不思議な紋様を浮かべた鍵穴に差し込まれる扉の鍵の場面カット。このなかに、すずめの旅を読み解くキーワードが含まれているのかもしれない。新海監督が「あちこちで開け放しにし続けてきてしまった扉を、どのように閉めることが出来るのか。それをすずめに託し、戸締まりをしながら日本列島を旅する物語を作っています」と語る本作。今後の情報解禁にも注目しよう。『すずめの戸締まり』11月11日(金)公開
2022年05月10日『君の名は。』『天気の子』の新海誠監督の3年ぶりとなる最新作『すずめの戸締まり』の特報映像が、4月10日(日)20時にYouTube「東宝MOVIEチャンネル」にてプレミア公開されることが決定。さらに公開日が11月11日(金)に決定し、ヒロイン・すずめが描かれたビジュアルが解禁された。日本各地の廃墟を舞台に、災いの元となる“扉”を閉めていく旅をする少女・すずめの解放と成長を描く冒険物語であることと、水面にぽつんと佇む扉のビジュアルのみが昨年12月15日に実施された製作発表会見にて解禁されてから約4か月、ついに新海監督が描き出すヒロイン・すずめのビジュアルが初公開。旅の始まりを予感させる「行ってきます。」というコピーとともに、廃墟の扉を前に小さな木製の椅子を両手に抱え、こちらを振り向くポニーテールの少女・すずめ。足元に広がる静かな波紋、ほんの少しだけ開いた扉。いまにも「何か」が起こりそうな、神秘的なビジュアルに仕上がった。さらに、4月10日に迫る特報のプレミア公開に先駆けて、1枚の場面カットも到着。そこに描かれているのは、かつて小さな温泉街だったと思われる集落。崩れかけた旅館、ツタの絡まった家屋、錆びた看板など、人がいなくなって廃れてしまった場所を歩くすずめの後ろ姿。新海監督が語る“閉じていく物語”とは一体どのような物語なのか。『すずめの戸締まり』の世界に、期待が高まる。新海誠監督コメントあちこちで開け放しにし続けてきてしまった扉を、どのように閉めることが出来るのか。それをすずめに託し、戸締まりをしながら日本列島を旅する物語を作っています。笑顔と昂ぶりを、観終えた後に残せるような映画にしたいのです。『すずめの戸締まり』は11月11日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:すずめの戸締まり 2022年11月11日より全国東宝系にて公開予定Ⓒ2022 「すずめの戸締まり」製作委員会
2022年04月09日シンガーソングライター・ギタリストの斎藤誠が、1月26日にリリースした最新アルバム『BIG LOVE』より桑田佳祐が作詞した「涙のMidnight Soul」のMusic Videoを公開した。『BIG LOVE』は、斎藤にとって前作から8年ぶりの、かつデビューから間もなく迎える40年分の抱えきれない愛を一気に注ぎ込んだアルバム。配信リリースが主流になったこの時代に「これが最後の1枚になってもいい」という覚悟を持ってアルバム形態にこだわったのは、自身が憧れた60年代後半以降のアメリカンポップロックと、ライヴに足を運んでくれたファンへの恩返しには「これ以外はない」と確信したからだという。斎藤はサザンオールスターズや桑田のソロ活動でサポートギタリストを務めているが、桑田とはそれ以前に同じ大学の先輩後輩の間柄でもある。そこで長い音楽活動で禁断としてきた大先輩への作詞依頼をダメ元で敢行し、アルバムに懸ける思いを意気に感じた桑田が快諾。そこから生まれた楽曲が「涙のMidnight Soul」となる。斎藤は「音源を送ってすぐに返ってきたメールそのものが歌詞だった」と振り返っている。今回のMVは斎藤が待ち望んだライヴシーンが際立つ映像となっており、斎藤誠オールフレンズと呼ぶべき日本を代表するミュージシャンたち(成田昭彦、深町栄、片山敦夫、角田俊介、河村“カースケ”智康、柳沢二三男)がバックバンドとして参加している。なおこのメンバーたちは、5月29日に名古屋 BOTTOM LINEで行われる『斎藤誠のBIG LOVE大作戦』にも出演する。斎藤誠「涙のMidnight Soul」MV<リリース情報>斎藤誠 13thアルバム『BIG LOVE』Now On Sale斎藤誠『BIG LOVE』ジャケット●CD+LIVE DVD+Tシャツ(数量限定生産盤):6,800円(税込)●CD+LIVE DVD:4,800円(税込)●CD:3,300円(税込)CD購入リンク:配信リンク:<ライヴ情報>斎藤誠のBIG LOVEハーモニー5月5日(木・祝) 横浜THUMBS UP5月28日(土) 名古屋 BL cafe『斎藤誠のBIG LOVEハーモニー』告知画像出演:斎藤誠 / 柳沢二三男 / Tiger斎藤誠のBIG LOVE大作戦5月29日(日) 名古屋 BOTTOM LINE『斎藤誠のBIG LOVE大作戦』告知画像出演:斎藤誠 / 成田昭彦 / 深町栄 / 片山敦夫 / 角田俊介 / 河村“カースケ”智康 / 柳沢二三男関連リンクレーベルオフィシャルサイト:オフィシャルサイト:::
2022年04月04日新海誠監督最新作・長編アニメーション映画『すずめの戸締まり』が、2022年11月11日(金)に全国で公開される。新海誠最新作は“少女の成長”を描くロードムービー映画『すずめの戸締まり』は、『君の名は。』『天気の子』でヒットを飛ばした新海誠監督が手がける最新作。少年少女の物語を鮮やかな色彩と美しい音楽で紡ぎ出す“新海ワールド”の新たな舞台は、“日本各地の廃墟”。災いの元となる“扉”を閉めていく少女・すずめの解放と成長を描くロードムービーだ。見たこともない風景、人々との出会いと別れ、驚きと困難の数々...過去と現在と未来をつなぐ“戸締まり”の物語を描く。かつて小さな温泉街だったと思われる集落は、崩れかけた旅館、ツタの絡まった家屋、錆びた看板など、すっかり廃れてしまった風景が広がる。人のいない集落をぽつんと1人歩くすずめの後ろ姿に、扉を“閉じていく物語”の断片が垣間見られるようだ。すずめを取り巻く4つのキーワード映画『すずめの戸締まり』の物語を紐解く鍵は、4つのキーワード。すずめが出会うことになる「旅の青年」、くりくりとした大きな目を持つ「白い猫」、すずめが抱えている三本脚の古ぼけた「小さな椅子」、そして、不思議な紋様を浮かべた鍵穴に差し込まれる「扉の鍵」が、すずめの旅を読み解くヒントになりそうだ。『君の名は。』のスタッフが集結キャラクターデザインは、『君の名は。』『天気の子』に引き続き、田中将賀が担当。作画監督は、『言の葉の庭』『君の名は。』にも参加した土屋堅一、美術監督は『君の名は。』の丹治匠と、新海誠が信頼を寄せるスタッフが集結している。<映画『すずめの戸締まり』あらすじ>九州の静かな町で暮らす17歳の少女・鈴芽(すずめ)は、「扉を探してるんだ」という旅の青年に出会う。彼の後を追うすずめが山中の廃墟で見つけたのは、まるで、そこだけが崩壊から取り残されたようにぽつんとたたずむ、古ぼけた扉。なにかに引き寄せられるように、すずめは扉に手を伸ばすが...やがて、日本各地で次々に開き始める扉。その向こう側からは災いが訪れてしまうため、開いた扉は閉めなければいけないのだという。――星と、夕陽と、朝の空と。迷い込んだその場所には、すべての時間が溶けあったような、空があった――不思議な扉に導かれ、すずめの“戸締まりの旅”がはじまる。【詳細】アニメ映画『すずめの戸締まり』公開時期:2022年11月11日(金) 全国東宝系公開監督:新海誠脚本:新海誠原作:新海誠キャラクターデザイン:田中将賀製作:「すずめの戸締まり」製作委員会配給:東宝
2021年12月18日映画『すずめの戸締まり』(2022年秋公開)の製作発表が15日に都内で行われ、新海誠監督、上白石萌音、森七菜が登場した。同作はアニメーション監督・新海誠による最新作。日本各地の廃墟を舞台に、災いの元となる"扉"を閉めていく少女・すずめの解放と成長を描くロードムービーとなる。九州の静かな町で暮らす17歳の少女・鈴芽(すずめ)は、「扉を探してるんだ」という旅の青年に出会う。彼の後を追うすずめが山中の廃墟で見つけたのは、まるで、そこだけが崩壊から取り残されたようにぽつんとたたずむ、古ぼけた扉。なにかに引き寄せられるように、すずめは扉に手を伸ばす。やがて、日本各地で次々に開き始める扉。その向こう側からは災いが訪れてしまうため、開いた扉は閉めなければいけないのだという。不思議な扉に導かれ、すずめの"戸締まりの旅"がはじまる。会見では、新作と過去の作品とのつながりにも質問が及ぶ。新海監督は「そういう『アベンジャーズ』的なことを期待している方がいらっしゃるのも知ってはいるんですけど、そんなに直接つながっていないです」と回答。「過去のキャラクターが出てくるかどうかというのはちょっとわからないという風にさせていただきたいんですけど、別に世界線はつながっていない新しい物語です」と明かした。まだヒロインのオーディションが行われていないため、この日は『君の名は。』ヒロイン役の上白石萌音、『天気の子』ヒロイン役の森七菜も登場し、新海ファミリーとしてトークを繰り広げた。
2021年12月15日新海誠監督が12月15日、都内で行われた最新作『すずめの戸締まり』(2022年秋全国公開)の製作発表会見に出席。日本各地の廃墟を舞台に、災いの元となる“扉”を閉めていく少女・すずめの解放と成長を描くロードムービーで、新海監督は「本来であれば、(ロケハンのために)全国各地に行きたかったが、それもコロナ禍でできない状況」と振り返り、「当たり前のことが、当たり前にできるようになればいいなという願いはこめている」と語った。新海監督によると、最新作『すずめの戸締まり』には「日本列島をめぐるロードムービー」「扉を開くのではなく、閉じていく物語」「映画館に足を運ぶ理由になるような作品」という3つのポイントがあるといい、「ヒロインが戦うアクションムービーでもある。それも今までとは少し違ったアクションが盛りだくさん」とも。『君の名は。』『天気の子』との関連性を問われると、「アベンジャーズ的なものを期待されるファンの皆さんもいらっしゃるが、そこはそんなに……。過去のキャラクターが登場するかはわからない」と明言を避けた。昨年1月から企画・脚本開発が始まったが、コロナ禍による表現的な影響については「登場人物がマスクをするかしないかも迷った。(コロナを)連想させるものがなくはないが、直接描いてはいないですし、マスクはほとんどしていない」と説明。「現在鋭意製作中です。アニメーションは総合力。ほかでは見ることができない、力のあるアニメーションを届けたいと思っている」と闘志を燃やしていた。なお、現時点で声優のオーディションやキャスティングは始まっていないという。改めて“戸締まり”という発想については「何かを始めるよりも、終わらせるほうが難しい。今は可能性を開くことではなく、散らかった可能性を見つめて、ある手段で閉じることで、本当に新しい場所を今作るべきじゃないかと思った」と語り、「新しい土地を開くとき、地鎮祭が行われるが、各地でさみしい風景が増えるなか、その逆は何だろうと考えた」と話していた。会見には『君の名は。』で宮水三葉を演じた上白石萌音、『天気の子』で森七菜が出席。2人はすでに新海監督によるビデオコンテを鑑賞しているといい、上白石は「めちゃくちゃ面白いです。圧倒されましたし、ストーリーにも魅力がある」と興奮しきり。「これまでの新海イムズを保ちつつ、新たな扉が開かれたようで、ゾクゾクした。明るい明日を信じたくなる、前向きな終わり方」と語った。一方の森は「悩み事の解決法がわからないときもあるけれど、心と心がぶつかれば、どうにか結末はまっている。扉の開き方を教えてくれた」と感想を述べていた。取材・文・写真=内田涼<ストーリー概要>九州の静かな町で暮らす17歳の少女・鈴芽(すずめ)は「扉を探してるんだ」という旅の青年に出会う。彼の後を追うすずめが山中の廃墟で見つけたのは、まるで、そこだけが崩壊から取り残されたようにポツンとたたずむ、古ぼけた扉。何かに引き寄せられるように、すずめは扉に手を伸ばすが……。やがて、日本各地で次々と開き始める扉。その向こう側からは災いが訪れてしまうため、開いた扉は閉めなければいけないのだという。不思議な扉に導かれ、すずめの“戸締まりの旅”が始まる。見たこともない風景。人々との出会いと別れ、驚きと困難の数々。それでも前に進むすずめの物語は、不安や不自由さと隣り合わせの日常を生きる私たちの旅路にも、一筋の光をもたらす。『すずめの戸締まり』2022年秋全国東宝系で公開(c)2022 「すずめの戸締まり」製作委員会
2021年12月15日映画『すずめの戸締まり』(2022年秋公開)の製作発表が15日に都内で行われ、新海誠監督、上白石萌音、森七菜が登場した。同作はアニメーション監督・新海誠による最新作。日本各地の廃墟を舞台に、災いの元となる"扉"を閉めていく少女・すずめの解放と成長を描くロードムービーとなる。九州の静かな町で暮らす17歳の少女・鈴芽(すずめ)は、「扉を探してるんだ」という旅の青年に出会う。彼の後を追うすずめが山中の廃墟で見つけたのは、まるで、そこだけが崩壊から取り残されたようにぽつんとたたずむ、古ぼけた扉。なにかに引き寄せられるように、すずめは扉に手を伸ばす。やがて、日本各地で次々に開き始める扉。その向こう側からは災いが訪れてしまうため、開いた扉は閉めなければいけないのだという。不思議な扉に導かれ、すずめの"戸締まりの旅"がはじまる。まだヒロインのオーディションが行われていないため、この日は『君の名は。』ヒロイン役の上白石萌音、『天気の子』ヒロイン役の森七菜も登場し、新海ファミリーとしてトークを繰り広げる。新海監督が「すずめとお二人の共通点は、西の方の女の子で」と述べると、大分出身の森は「最初聞いた時は、やっぱり私たちのことがすごく好きなんだなって思いました」とニヤリ。上白石も鹿児島出身のため、新海監督は「正直、最初に書き始めた時は、直近で七菜ちゃんとずっと一緒にいたから、方言も含めて七菜ちゃんの声が聞こえていたし、すずめが旅を続けるにしたがって、だんだん萌音ちゃんの声も混じってきて」と告白した。上白石は「さっき、七菜ちゃんと『オーディション受けない?』って言ってたんです」と爆弾発言。新海監督は「神木くんも『天気の子』のオーディションを『受けますよ』と言ってて、頼むからやめてほしいとお願いしたんですけど、お二人がオーディションにいらっしゃったら、ちょっとパニックになってしまうと思うし、オーディションが強そうじゃないですか。勝ってしまいそう」と苦笑する。上白石は「ちょっと気になってるよね、どっちを選ぶのか。どちらも選ばれないかもしれないし」、森は「私と上白石さん、どっちが選ばれるの? って。先輩ですけども、そこは無礼講でという約束もしました」とたたみかけ、上白石は「オーディションはフェアなので!」と新海監督を追い詰めていた。一方で、自身のオーディションを振り返った上白石は「七菜ちゃんも本当にまだ上京していないときで、私も高校生で、本当に大きな賭けをして選んでくださった。なんて懐が大きい方なんだろう」と感謝。新海監督は「僕たちの作品が2人からいただいたものの方がはるかに大きいので。今みたいにまだオーディションもやってないと、ずずめのことも全然わからないと思うんですけど、声を聞いたらわかる瞬間があるんです」と明かす。「『あの人なんだな』とわかったら、あとはきっとたくさんのものをくれるんだろうと思うので、賭けという感覚はなかったんですけども、まさか最新作の記者発表まで助けてもらうと予想していなかったです。お力をいただいてばかりです」と頭を下げていた。
2021年12月15日映画『すずめの戸締まり』(2022年秋公開)の製作発表が15日に都内で行われ、新海誠監督、上白石萌音、森七菜が登場した。同作はアニメーション監督・新海誠による最新作。日本各地の廃墟を舞台に、災いの元となる"扉"を閉めていく少女・すずめの解放と成長を描くロードムービーとなる。九州の静かな町で暮らす17歳の少女・鈴芽(すずめ)は、「扉を探してるんだ」という旅の青年に出会う。彼の後を追うすずめが山中の廃墟で見つけたのは、まるで、そこだけが崩壊から取り残されたようにぽつんとたたずむ、古ぼけた扉。なにかに引き寄せられるように、すずめは扉に手を伸ばす。やがて、日本各地で次々に開き始める扉。その向こう側からは災いが訪れてしまうため、開いた扉は閉めなければいけないのだという。不思議な扉に導かれ、すずめの"戸締まりの旅"がはじまる。まだヒロイン役のオーディションが行われていないため、新海ファミリーとして登場した上白石。「こうやって監督の横でマイクを持つと、6年前の『君の名は。』の製作発表のことを思い出します。本当に手が震えるほど緊張して、隣では新海さんの大ファンの神木(隆之介)さんが饒舌にしゃべっていて、『ここから何かすごいことが始まるのかな』と思ったのを感じています」と振り返る。上白石は「随分と時間が経って、あの時より会見の会場が大きくなり、記者の方の数も増えて、まぎれもなく今の新海監督の最新作なのだということを実感しています。私が登壇したことを知ったら、きっと神木さんは歯を食いしばって悔しがると思いますが、今日は幸運なファン代表として、そして新海ファミリーの1人として楽しく過ごさせていただきたいと思います」と挨拶をした。2人は映像のコンテである「Vコンテ」を見たそうで、「めちゃくちゃ面白かったです」と興奮。上白石は「いろいろあるけど、解決しないことってないのかな、明けない夜はないのかな、と。今も不安定な世の中で、常に不安があって、どんなに幸せな時も明日がどうなるかわからなくて。でも明るい明日を信じてみたいなと思わせてくれるような、引っ張ってくれるような前向きな終わり方で、とっても勇気をもらいました」と感想を述べる。さらに「『天気の子』を見た後に『もうすぐ晴れるよ!』をマネしちゃったんです。『君の名は。』も『入れ替わってる〜!』をマネされることが増えたんですけど、この作品を見たら、たぶん朝仕事行く前にを閉める時、絶対マネしちゃうと思います。一緒に日常を過ごしてくれるような、お守りみたいな作品になる気がします」と太鼓判を押した。
2021年12月15日アニメーション監督・新海誠の最新作の製作発表会見が15日(水)に行われ、新海監督とともに、過去作でヒロインを務めた上白石萌音、森七菜も出席した。一足先にVコンテを見たと話したふたり、上白石さんは「七菜ちゃんと“一緒に(ヒロイン役の)オーディション受けない?”って言っていたんです(笑)」と冗談めかした。新海監督は、「ふたりがいらしゃったら僕はパニックになってしまう…。オーディション強そう、勝ってしまいそう」と、あたふた。上白石さんと森さんは「どっちを選ぶのか気になるよね」と言い合っていた。新海監督による最新作のタイトルは『すずめの戸締まり』。主人公は九州の静かな街で暮らす少女・鈴芽(すずめ)。「扉を探している」という旅の青年に出会ったすずめは、彼の後を追い、山中の廃墟で古ぼけた扉を見つけ、手を伸ばすのだが…。日本各地の廃墟を舞台に、災いの元となる“扉”を締めていく少女すずめの解放と成長を描くロードムービーとなっている。『すずめの戸締まり』について、新海監督は「3つくらいのキーワードがあり、1つ目は日本列島各地を巡るロードムービー、2つ目は扉を閉じていく物語を作りたい、3つ目は映画館に足を運ぶ理由となる作品を作りたい、です」と紹介した。1つ目に関しては、観客から「自分の町を舞台に」と言われることが多かったことが気になっていたようで「今回はロードムービーなので、ちょっと欲張りをして各地の様々な風景や人々、出会いを描けるのでは…と」と経緯を語った。2つ目については、「何かを始めることより終わらせることのほうが難しいと思います。今作るべきは、観たいのは、可能性を開くよりも散らかった可能性をもう一度見つめて、あるべき手段で閉じていく。そのことについて本当の新しい場所を見つける、そんな物語」と説明。3つ目については、自身も近年、配信を楽しんでいることを前提としながら「映画館は人間の持っている特別な能力を発揮させてくれる場所と思います。例えば、感情移入すること、没入する能力だと思います。“『すずめ』があるから映画館に行きたい”と思える映画作りを目指しています」と熱を込めた。ヒロイン役についてはまだ未定、オーディションもこれからだという。新海監督は「もっとすずめのことを教えてくれる人とオーディションで出会えれば、最終的に腹に落ちてくる気がします。でもまだつかみ切れていない」と本音で語った。上白石さんは『君の名は。』(2016 年)で、森さんは『天気の子』でヒロインにそれぞれ抜擢された。その後の活躍は我々の知るところだが、当時のことを振り返って、上白石さんは「私たちに、本当に大きな賭けをして選んでくださった」と思い起こす。しかし、新海監督は「ある種の確信がありました。今みたいな段階だと、すずめは全然わからないと思うけど声を聞いたらわかる瞬間がある。わかったらきっとたくさんのものをくれるだろうから、賭けという気持ちはなかったです」と、ふたりに微笑みかけていた。『すずめの戸締まり』は2022年秋、全国東宝系公開。(cinamacafe.net)■関連作品:すずめの戸締まり 2022年秋、全国東宝系にて公開予定Ⓒ2022 「すずめの戸締まり」製作委員会
2021年12月15日新海誠監督の最新作『すずめの戸締まり』が2022年秋に全国公開されることが明らかになった。国内興収250億円突破の大ヒットを記録した『君の名は。』、国内で観客1063万人を動員した『天気の子』と日本を代表する世界的アニメーションとして、エンタテインメントの力を見せつけた新海監督。少年少女の物語を、美しい色彩と無二の音楽で紡ぎだす“新海ワールド”が新たな扉を開く待望の最新作『すずめの戸締まり』は、日本各地の廃墟を舞台に、災いの元となる“扉”を閉めていく少女・すずめの解放と成長を描くロードムービーだ。原作・脚本も手がける新海監督のもとに、キャラクターデザインを担当する田中将賀(『シン・エヴァンゲリオン劇場版』)、新海作品を多く手がける作画監督の土屋堅一、同じく新海作品には欠かせない美術監督の丹治匠というハイクオリティな制作陣が集結。2020年1月~3月に企画開発、4~8月に脚本開発、9月~2021年12月まで絵コンテ開発が行われ、作画(アニメーション)の作業は2021年4月からスタートしている。『すずめの戸締まり』(c)2022 「すずめの戸締まり」製作委員会<ストーリー概要>九州の静かな町で暮らす17歳の少女・鈴芽(すずめ)は「扉を探してるんだ」という旅の青年に出会う。彼の後を追うすずめが山中の廃墟で見つけたのは、まるで、そこだけが崩壊から取り残されたようにポツンとたたずむ、古ぼけた扉。何かに引き寄せられるように、すずめは扉に手を伸ばすが……。やがて、日本各地で次々と開き始める扉。その向こう側からは災いが訪れてしまうため、開いた扉は閉めなければいけないのだという。不思議な扉に導かれ、すずめの“戸締まりの旅”が始まる。見たこともない風景。人々との出会いと別れ、驚きと困難の数々。それでも前に進むすずめの物語は、不安や不自由さと隣り合わせの日常を生きる私たちの旅路にも、一筋の光をもたらす。文=内田涼『すずめの戸締まり』2022年秋全国東宝系で公開(c)2022 「すずめの戸締まり」製作委員会
2021年12月15日映画『すずめの戸締まり』(2022年秋公開)の製作発表が15日に都内で行われ、新海誠監督、上白石萌音、森七菜が登場した。同作はアニメーション監督・新海誠による最新作。日本各地の廃墟を舞台に、災いの元となる"扉"を閉めていく少女・すずめの解放と成長を描くロードムービーとなる。九州の静かな町で暮らす17歳の少女・鈴芽(すずめ)は、「扉を探してるんだ」という旅の青年に出会う。彼の後を追うすずめが山中の廃墟で見つけたのは、まるで、そこだけが崩壊から取り残されたようにぽつんとたたずむ、古ぼけた扉。なにかに引き寄せられるように、すずめは扉に手を伸ばす。やがて、日本各地で次々に開き始める扉。その向こう側からは災いが訪れてしまうため、開いた扉は閉めなければいけないのだという。不思議な扉に導かれ、すずめの"戸締まりの旅"がはじまる。新海監督は同作について「日本列島各地を巡るロードムービー」「扉を開いていくのではなく閉じていく物語」「映画館に足を運ぶ理由となるような作品」と3つのキーワードを提示する。ロードムービーということについては、「各地舞台あいさつに伺うと、『次は僕の、私の街を舞台にしてください』と言われることが多く、嬉しいけど全部は出せないと思っていたんですが、今回はロードムービーとすることで欲張りとして、各地の風景や特別な出会いを描くことができるのではないか」と構想しているという。2つ目の「扉を閉じていく物語」という点については、「何かを始めることより終わらせることの方が難しい。映画作りもそうですし、恋愛であったり家族関係であったり、生活の中でも終わらせることの方が難しいということもあるでしょう。少子高齢化が進んでいくようなこの国にとっていろいろなことがそうじゃないかと感じることが多くなってきました」と意図を明かす。「いろいろな可能性を開いていく物語ではなく、散らばってしまった可能性をもう一度きちんと見つめてあるべき手段できちんと閉じていく。そのことによって次に進むべき本当の新しい場所を見つける、そういう物語を作るべきなんじゃないか、お客様が見たいんじゃないかと考えて閉じていく物語にしました」と語った。3つ目のキーワードについては「昨今、配信が全盛で、僕自身も寝る前に楽しみに見ているんですけど、やっぱり劇場、映画館というのは人間の持っている特別な能力を発揮させてくれる場所なんじゃないかと思うんです。それは感情移入することであったり、物語に没入するという能力で、家でリラックスして配信を見ていてももちろん発揮されるけど、映画館に実際に足を運んで、暗闇の中に座って集中して、大きなスクリーンを見るということによって、最も強く引き出されると思うんです。そういうことができるような絵作り、音作りをやっていきたいと思っています」と意気込んだ。この日は『君の名は。』ヒロイン役の上白石萌音、『天気の子』ヒロイン役の森七菜も登場し、新海ファミリーとしてトークを繰り広げる。新海監督は「まだすずめ役のオーディションもしてないので、萌音ちゃんと七菜ちゃんに助けていただけないでしょうかと探ったら事務所の方からも快諾をいただいた」と明かした。
2021年12月15日子役の新津ちせが11日、都内で行われたアニメーション映画『ボス・ベイビー ファミリー・ミッション』(12月17日公開)親子試写会に、乙葉、石田明(NON STYLE)、中田理智とともに登壇した。本作は、興行収入34億円超の大ヒットを記録し、ドリームワークス・アニメーション史上日本歴代No.1に輝いた『ボス・ベイビー』(2018)の続編。舞台は、前作の25年後の世界。すっかり大人になったボス・ベイビーと兄ティムが、ベイビー社からやってきたボス・レディの指令により、再び赤ちゃん姿に戻り、世界を救うミッションに立ち向かう。『君の名は。』などで知られる新海誠監督の娘である新津は、前作『ボス・ベイビー』でボス・ベイビーの同僚ベイビーのステイシー役を演じ、続編となる本作では、ティムの長女・タビサのクラスメート・メーガン役を担当。「タビサがだんだん親離れしていくのは私もわかるなって思いました。でも、この映画を見ていると、たまにはお父さんお母さんに甘えてみるのもいいかなって思うようになりました」と語った。また、家族に直してほしいところを聞かれると、「父も母もいいところばっかりで大好きなんですけど」とした上で、父である新海監督について「かくれんぼのセンスを磨いてほしい」と希望。「家で時々かくれんぼをするんですけど、父は簡単に見つかるところに隠れるので、すぐ見つけちゃう。ここで見つけたらプライド傷つけちゃうかなと思って、『あれ~どこかな?』を3回目くらい繰り返してから『みーつけた』ってやっているので、全然見つからないところに隠れてほしいです」と話した。新津の話に、石田は「親子逆転している。あんなにセンスの塊の人なのに、かくれんぼのセンスはないんや」と笑っていた。
2021年12月11日椎名誠撮影/伊藤和幸小説にエッセイ、ルポ、写真集の撮影に映画製作……、多彩なジャンルで活躍してきた椎名誠さん。文筆生活40年を超え、著作の数はもうじき300冊。いつも傍らにあるのは、旅とビールと仲間たち。アルゼンチンの山で置いてけぼりをくらうなど、「九死に一生」の体験をしたのも1度や2度ではない。好奇心に突き動かされるまま、「流れるようにここまでやってきた」人気作家の軌跡をたどる!■「シーナワールド」でファンを虜に東京・新宿三丁目。緊急事態宣言が明け、徐々に活気が戻り始めたこの街に、30年以上の歴史を持つ老舗居酒屋「池林房」がある。そこへ作家・椎名誠さんが現れた。心なしか足取りがおぼつかないように見える。屈強な肉体の持ち主だったはずだが、だいぶやつれた印象である。開口一番、椎名さんがボソリと言った。「食欲が落ちましたね。体重も7キロぐらい減ってしまいましたよ」実は、椎名さんは今年6月下旬、新型コロナウイルスに感染してしまったのだ。自宅で気を失っているところを家族に発見され、救急車で搬送された。高熱が続き、10日間の入院を余儀なくされた。「退院してもう4か月がたちます。入院中は、ただベッドに寝て個室でうめいていましたね。コロナだから面会もできないしね」今困っているのは、その後遺症だという。「いつもの体調には戻っていない。後遺症があくどく、しつこいんですよ。人によってさまざまらしいんですが、僕はね、甲高い金属音、お皿とお皿がぶつかる音とか、そういう音がダメになった。普段ならそんなことに頓着する体質じゃなかったんだけど、人が変わったみたいに気になったりしてますね」入院と同時に多くの連載はストップ。最近になり、ようやく執筆活動を再開した。椎名さんの著作は、エッセイ、小説、写真集から対談・座談集、絵本にいたるまで多岐にわたる。本人は「粗製乱造の極致をいっている」などと自嘲ぎみに話すが、創作活動を始めた1980年代から現在に至るまで年間6~10冊も本を出し続けてきた、名実共に超のつく人気作家だ。「いろいろたくさん書いてきましたね。僕は数えてなかったけど、今年出た本で290冊を超えたそうなんです。あと4、5冊で300冊になるのかな。書きに書いてきたなあという思いですね」汲めども尽きぬ創作意欲は、どこから湧いてくるのだろうか?「原動力?何だろうね。周辺にいる編集者とか、時の流れとか、そういうものに常に煽られて、気づいたらまた1冊書いちゃったみたいな。書くスピードが速いというのもあったし、書くのが好きだったというのもありましたね」椎名さんのフィールドは文学だけにとどまらない。写真も撮れば、映画も作る。冒険に明け暮れた日々もある。アウトドアという言葉が広く知られるようになる前、椎名さんと仲間たちとのキャンプに憧れ、辺境での冒険の様子に目を輝かせた読者も多いことだろう。仲間といっても文壇でも業界でもなく、ただの釣り好き、酒好き、野外好きの“おっさん”たちである。あるいは、海辺でうまそうにビールを飲み干す、椎名さんのCMを覚えている人もいるかもしれない。好奇心に突き動かされるまま、世界中を旅しながら紡ぎ出された物語は、いつしか「シーナワールド」と呼ばれるようになり、多くのファンを虜にしてきた。「もともと深く考える体質じゃないんで。流れるようにして、この50年やってきたというのが正直なところ。気がついたら物書きになっていて、その延長線上に今がある」旅とビールと仲間が似合う作家・椎名誠。インタビューを受けるときにはビールを欠かさない。そして、こちらにも決まってすすめてくる。病み上がりのこの日も、ビールをグビリグビリと飲みながら話してくれた。そして、段々といつもの調子を取り戻していったのだ。■鮮烈デビューを飾るまで椎名さんは1944年、東京都世田谷区三軒茶屋上馬に生まれた。公認会計士の父・文之助と、母・千代の三男だった。6歳で千葉県・酒々井を経て幕張に転居。そこで過ごした少年時代を新刊の『幕張少年マサイ族』で描いている。作中にこんな描写がある。《あのころのぼくたちも浜番(浜を見張る老人たち)みたいにみんな竹の棒を持っていた。[略]後年、作家の取材仕事でアフリカに行ったとき、ケニアやタンザニアなどでマサイ族をよく見た。彼らは背が高くて鋭い目をしてみんな長い槍を持っていた。それはすぐに少年の頃に常に恐怖のマトでもあった海の浜番の記憶につながっていった。》「これは東京新聞の千葉版に3年近く連載したものをまとめた一冊で、続編の連載が始まっています。中学のころを書いているんだけど、いちばん思い出したくない、荒くれた時代。誰でも中学時代というのは定まらない、苛立たしい時代じゃないですか。それを今、書いているんです」地元の幕張中学校を経て、千葉市立千葉高校に入学。そこで同じクラスになったのが後年、コンビを組むことになるイラストレーターで絵本作家の沢野ひとしさんだった。18歳のころから8ミリカメラを手にし、友達を集めてニュース映画を作るようになった椎名さんは、’64年、東京写真大学に入学。沢野さんの紹介で、友人で弁護士の木村晋介さん(76)と初めて会ったのも、このころだ。木村さんが振り返る。「沢野が僕に会わせたいやつがいると言って、連れてきたのが椎名でした。彼の第一印象は、天然パーマ、色黒で野性的。僕らみたいな色白もち肌の東京モンからすると異質な存在でしたね。でも魅力的なやつで、人集めがうまい。50人くらい集めていろんなイベントを考え出して遊んでいました。幕張の埋め立て地で地域対抗野球大会をやったり、文化祭みたいなこともやってたね」1年で写真大学を中退、椎名さんは江戸川区小岩のアパートで、沢野さん、木村さんらと共同生活をするように。木村さんが続ける。「陽がまったく当たらない暗いアパートでしたね。6畳一間に4人で雑魚寝してました。僕は本来、司法試験の勉強をしなきゃならなかったんだけど、椎名たちと一緒にいるのが楽しくて、つい同居しちゃった(笑)」そして、椎名さんはのちに妻となる渡辺一枝さんと出会う。仲を取り持ったのは、木村さんだった。「彼女は僕と高校の同学年で、隣のクラスでした。3年のとき、僕が生徒会長で彼女は副会長だったんです」(木村さん)’66年、椎名さんは流通業界専門誌で働き始める。2年後の’68年、一枝さんと結婚。椎名さんが少し照れたように言う。「彼女は、中学では山岳同好会、高校では山岳部でした。あだ名は、ヤマンバやチベット。その当時からチベットに憧れていたんですね。山の話や冒険、探検などの話が合ったんで、なんとなく……」会社勤めの傍ら、沢野さんらと野外天幕生活団「東日本何でもケトばす会=略称・東ケト会」の第1回合宿を行う。これが、椎名さんの代表作のひとつ、「怪しい探検隊」シリーズの発端だった。’69年には、百貨店業界の専門誌『ストアーズレポート』を創刊し、編集長に就任。その年に入社してきたのが、椎名さんの“盟友”となる目黒考二さん(75)だった。目黒さんが打ち明ける。「初めて彼と会ったのは、銀座の喫茶店。三つ揃いを着た大男でとても堅気には思えなかった(笑)。僕は数か月で会社を辞めちゃうんだけど、椎名とは読書の趣味が合ったんですね。2人ともSF好きで。SFの話がしたくてよく会ってしゃべってましたよ」目黒さんは、『ストアーズレポート』に書いた椎名さんの文章に衝撃を受けたという。「破茶滅茶なショートショートで、題名は今では出せない『キ○ガイ流通革命』。抜群におもしろくて、“この人は作家だな”と思いましたよ」’76年、『本の雑誌』を創刊。書評を中心に、活字にまつわるさまざまな話題を扱い、注目を集めた。そして’79年、そこに連載していたエッセイをまとめた『さらば国分寺書店のオババ』を上梓、鮮烈なデビューを飾る。椎名さんによれば、「出版社は思いきって新聞に全面広告を出して、それで売れて増刷が続いた。あの本は物書きとしてのデビュー作であるだけでなく、初めてのベストセラーになったんです」このデビュー作をきっかけに、さまざまな雑誌から原稿依頼が殺到するようになった。’80年、15年勤めたストアーズ社を退職しフリーになると、本格的な作家活動を開始する。「ずんがずんが」「ガシガシ」……。軽妙な口語調の文体は「昭和軽薄体」と呼ばれ一大ブームを巻き起こした。■「体力作家」が打ち込んだ映画製作作家活動のスタートは、同時に取材旅行の始まりでもあった。’84年、水中写真家の中村征夫さんと、オーストラリアのグレートバリアリーフで1か月間、生活を共にした。「彼とは出会ったときから意気投合しましたね。乗船した船は、フランスのダイビングボートでね。乗員は30人くらいで、僕ら以外はみな、フランス人。出てくるメシがフランス料理なんですよ。俺たち肉体労働だから腹が減って、“こんなもの食ってられねえ”って。それで2人で船室を漁ったら、米が見つかった。キッコーマンの醤油を誰かが持っていて、もっと探したら生卵が見つかった。2人で米を炊いて、卵かけご飯を食べましたよ。“やっぱ、米だよな”なんて言いながら握手したのを覚えてます(笑)」テレビのドキュメンタリーとして放送されたこの出会いは、’91年公開の映画『うみ・そら・さんごのいいつたえ』につながっていく。椎名さんの映画作りは、年季が入っている。’75年以降、16ミリの記録映画を数多く作ってきた。’90年の『ガクの冒険』でメジャーデビュー。さらに『うみ・そら〜』には、余貴美子さんら本職の俳優陣が出演。それでも、撮影監督は中村征夫さんが務めた。「中村征夫の写真集を原案にした映画だったし、彼は陸上(撮影)はやってなかったんだけど、“陸も海も一緒だよ”と僕が言って、無理やりやってもらったんです」石垣島での撮影は1か月半。作品は、北海道から沖縄まで全国で巡回上映し、口コミで評判が伝わり15万人以上の観客を動員した。「最初は学生映画みたいなものだったけど、勢いというのはすごいもので、『ガクの冒険』が大手配給系の劇場でガーンとかかったんですよ。そのツテがあるから、『うみ・そら〜』では、最初から1週間やったら結構客が入って、3週間のロングラン上映になった。池袋と渋谷、それから大阪にものびていってね。それでガンガン勢いづいて、『ホネフィルム』という会社まで作っちゃった。僕はあのころ、社長だったんですよ。とてもそんな柄じゃないから秘密にしてたんだけどね」とはいえ映画だけに専念していたわけではない。雑誌連載、さらには新聞連載まで抱えていたのだ。「朝日新聞で『銀座のカラス』を連載してました。石垣島のロケ現場にゲラ(校正刷り)が届くんですよ。40度近い暑さの中で毎日毎日、原稿を書いて、3日くらいするとゲラが来る。1度も穴をあけずにやりました。あのころの俺ってまじめだったんだなって。でも、結構楽しんでいましたね。若さもあったし、僕は“体力作家”と言われてましたからね」撮影現場には、100人ものプロの映画スタッフがいた。彼らの目には、「モノカキ」は、あまりいい印象には映っていなかったようだ。「演出部なんかは特に、僕が原稿書いたり、ゲラ読んだりしてるのが嫌いでね。自分たちの映画に全部打ち込んでほしいわけ。映画の現場は体育会系が多いですから、結構荒っぽいやつらもいる。結構こっちも場数を踏んでいるんで、おかしな自信があって、“いつでもやってやるぞ!”というような感じでした、常に。だから、当時はむき出しの狂犬みたいで怖かったという人もいますね(笑)」その後、椎名さんは’93年にモンゴルとの合作映画『白い馬』で日本映画批評家大賞最優秀監督賞を受賞、さらにフランス・ボーヴェ映画祭でグランプリを獲得する。ところが’96年の『遠灘鮫腹海岸』を最後に、映画製作の世界に別れを告げた。「ちょっとアクシデントがあって、嫌気がさしてやめようとなった。やっぱり映画界というのはね、外側から入ってきて、僕みたいに暴れ回るとね、そういうのを嫌う気配があるんですよ。それは今になるとわかるんですけど“何だ、このトーシロは”みたいなね。古い業界だから。映画ってみんなハングリーだから、僕みたいなのは羽振りがよく見えたんでしょうね」面と向かって誰かが言ったわけではないが、椎名さんはそうした「気配」を感じ取ったという。もちろん、「新しい作品を」という声もあった。「ポーランドで撮らないか、ハワイでこんな企画でどうか、という誘いはいくつかあったんだけど、結局、話が大きすぎて手に負えなかったり、ほかの仕事ができなくなるので断りました」■キャンプ人気の先駆け「怪しい探検隊」一方で、テレビのドキュメンタリー番組からはオファーが相次ぐ。「TBSの開局30周年番組かな、これがシベリアでロケをするという全5時間のドキュメンタリー。こんなことができるんだ、とまだ勢いがありましたからね。やりましょうという話をしたんですよ」遭難の末、ロシアへたどり着いた江戸時代の漂流民・大黒屋光太夫の足跡を追って、シベリアを旅する内容だ。「マイナス40度のところを馬で走ったりしましたね。僕が乗ったのは黒い馬だったんだけど、30分走ったら、馬の汗が凍って白馬になってしまってね。まるで氷の鎧を着ているみたいに神々しいんですよ。凍傷になりかけながら旅をしましたね」また「怪しい探検隊」シリーズは椎名文学の中でも人気の作品だが、テレビのドキュメンタリー番組としても新たなファンを集めた。「テレビ局がシリーズでやってくれないかということで、10数本作りましたね。で、俺たちみたいなズッコケの、探検隊とはいっても、怪しいですからね。テレビで持ちますかね?と言ったら、テレビ局の人に“大丈夫ですよ。あれは朝の6時にやりますから、誰も見てませんよ”と励まされてね(笑)」’80年に始まった「怪しい探検隊」の活動は、アウトドアのプロたちを集めた「いやはや隊」、そしてここ10年ほどは「雑魚釣り隊」と名前を変えて存続している。「雑魚釣り隊というのは、本当に釣りが好きで酒が好きで、あとはまったく有名でもなんでもないという30人くらいのグループ。大体15人ほどが、月1回のキャンプに来るんですよ。20代から60代までいて、結構統制がとれていましたね。釣りは必ずするんだけど、カツオだサバだというのは当たり前で、最近ではマグロを釣ってましたね。1メートル半くらいの。それも海外まで行って合宿してね。大盤振る舞いの宴を続けていますよ」「雑魚釣り隊」については、『週刊ポスト』で10年にわたって連載している。「体育会の合宿みたいですよ。僕はいちばん年上で隊長ですから、みんな下にも置かないというふうに敬ってくれて、いい椅子なんか与えてくれてね。マグロを釣ればいちばん最初にいいところをもらったりして、バカ殿様みたいで、あの組織は大好きですね(笑)」「雑魚釣り隊」の参加者の1人、スポーツライターの竹田聡一郎さん(42)は’05年から知人の紹介で隊に加わり、以来、欠かさず参加している。「最初は、千葉・富浦でのキャンプでしたね。隊の中に暗黙の“隊長トリセツ”みたいなものがあって、隊長は虫除けスプレーが嫌いだとか、お酌されるのは嫌だとか。僕は自由にバンバンビールを飲んでいたんですが、椎名さんに“おまえ、ビールすげえ飲むなあ。いいやつだな。次もまた来いよ”って言ってもらえたんですね。椎名さんは、たくさん酒を飲むやつが好きなんですよ。令和に残ったバンカラみたいなところがある(笑)。シンプルでやさしい親分ですね」(竹田さん)この「雑魚釣り隊」にしても「怪しい探検隊」にしても集まるのは男どもばかり。なぜ、女性は参加できないのか。椎名さんに聞くと、「昔からそうなんだ」とひと言。「1度、女性が来たことがあったんだけど、男どもがカッコつけて、ギクシャクしちゃってダメダメで(笑)。丁重にお引き取りいただいた」「雑魚釣り隊」で前副隊長を務めた西澤亨さん(54)は、広告代理店に勤務していたころに椎名さんと付き合うようになり、その後、雑誌『自遊人』の副編集長として椎名さんを担当、現在は沖縄に移住している。椎名さんとは25年来の仲だ。「毎年、年末の数日、椎名さんとみんなで一緒に過ごしていたんです。ある年に僕が、その集まりに仕事で参加できなくなったと連絡したら、椎名さんから折り返し電話がかかってきました」そのとき、西澤さんは吹雪の中にいたが、椎名さんから怒られたという。「椎名さんに“遊びの約束を守れないやつとは遊べない。おまえが来ないなら俺も行かない”って怒られました。吹雪の中、直立不動で。でも、おっしゃるとおりなんです。普通は“仕事ならしょうがないね”と言うところだけど、椎名さんは違う。そこは曲げないんです。超越している。結局、仕事をキャンセルして参加しました」(西澤さん)■死んでもおかしくなかった辺境の旅再び新宿・池林房。ビールのお代わりを頼むと、椎名さんは旅の話を始めた。「チリにホーン岬という岬があってそこを回航するのが命がけなんですよ」南アメリカの最南端である。南極との間の海峡はドレーク海峡と呼ばれ。世界で最も荒れる海峡といわれる。「そこをね、チリ海軍のいちばんちっちゃな駆逐艦に乗って行ったことがある。死んでもおかしくなかったね。低気圧がやってきて、軍艦といっても鉄の塊ですから、案外もろいんですよ。僕は船室に入っていた。すると音がいろいろ聞こえてくる。その戦艦のスクリューが空中に上がって、ガーッと空回りする音が聞こえてましたよ。つまり波の上に乗っちゃったわけ。ドレーク海峡は“吠える海峡”といわれ、そこで何艘沈没して何人死んでいるかわからないという、危険な海なんです」アルゼンチンのパタゴニア地方、世界自然遺産にも登録されているロス・グラシアレス国立公園でも、椎名さんはとんでもない体験をした。「アルゼンチンはものすごく風の強い国なんですね。そこをローカル飛行機、双発機でね、10人乗りくらいの。それであちこち乗り継ぎで旅したことがある。地方の、建物なんかまったくないような、それでも空港というんですけどね。飛行機が降りてくると係員がダーッと走ってきて、みんな鎖を持っていて、その鎖で車輪から翼から何から飛行機を留めるんですよ。風が強いから、そうしないと飛行機がひっくり返っちゃう」そこにはフィッツロイ山という標高3405メートルの、嵐でいつも荒れている山がある。「フィッツロイ山へ飛行機で行こうとしたら、すごい勢いで飛び上がるんだけど、窓から見ると、いつまでたっても空港や滑走路が小さくならないんですよ。空中で止まっているんでしょうね。強風で」その旅からの帰りの飛行機で、椎名さんは尿意を催した。「けれども10人乗りの飛行機にトイレはついてない。で、あちらでは、平らな草っ原があると、飛行機を着陸させちゃうんですよ。降りて、みんながあちこちで小便したり大便したりするんですね」用をすませた椎名さんが周りの草原を見渡すと、珍しい花がたくさん咲いている。椎名さんは、接写レンズでそんな花々を撮影し始めた。「飛行機からだいぶ離れちゃったんですね。そしたら、飛行機のプロペラの回る音がする。あれ?と思って見たら、飛行機がそろそろと動きだしているんですよ。パタゴニアの連中はのんきだから、数も数えないで、みんな乗ってると思ってるわけ。僕は走って行って、飛行機のプロペラの前に立って、“おーい!”と叫んだんだけど、聞こえもしないし、見えもしないんですよ。あんまり近づくと危ないんで、どうしようかなと思っているうちに飛行機は飛んでいっちゃったんですね。置いてけぼりですよ」困ったなあと思ったが、日が暮れるまでには時間があった。とにかく道を探そうと歩きだし、どうにか見つけて、さらに歩いていくと湖があった。そのそばから煙が立ち上っているのが見えた。「それは誰かがいるということ。行ってみたら、森林審査官の家庭だった。そこで事情を話したんですよ。といっても、スペイン語しか通じないから、うろ覚えのスペイン語と英語を交えながらね。そしたら少しわかったようで“あ、こいつ、置いてけぼりになったんだ”と。パタゴニアでは珍しくないみたいなんですね(笑)」そして町までの道を聞いたのだが、馬でも1時間かかる距離。親切にも馬を貸してくれ、ようやく町にたどり着き連絡が取れたのだった。旅の話は、ビールを片手にまだまだ続く。南米のパンタナルという世界一の大湿原でカウボーイに弟子入りし、380頭の牛を2泊3日で送り届けたときの過酷な仕事と、落馬して肋(あばら)を折り湿原に取り残された話。ドキュメンタリーの撮影で、007よろしくヘリコプターから酸素ボンベを背負って海へ飛び降りた話……。■冒険家の妻と家族のものがたり椎名さんは、’68年に一枝さんと結婚した際、渡辺家の籍に入った。’70年に長女の葉さんが誕生し、’73年には長男・岳さんが誕生している。渡辺一枝さんは’87年までの18年間、東京の近郊の保育園、障害者施設で保育士を務め、退職の翌日に初めてチベットに出かけて、その後に作家活動に入っている。チベットについてだけでなく、原発事故後の福島に関する著書も多い。「うちの“おっかあ”は僕よりもすごい冒険家で、いっぱい本を書いてます。それを読んで驚いたんですよ。チベットを馬で行くという本で、彼女が5か月間、実質的に行方不明になっていたことを知りました。知り合いのチベット人3人と一緒に、チベットを馬でずーっと駆け回って一周する冒険旅行なんですね。3回、死にそうになっていました。すげえ旅をしてたんだなって。そんなのが伴侶でいますからね。僕なんかは、どっかでいつか帰ってこなくても全然不思議じゃないな、と思ってるんですよね」椎名さんの代表作のひとつ『岳物語』は、息子の岳さんの子ども時代のエピソードを書いた私小説だ。後年、成長した岳さんはこれを読んでずいぶん怒ったらしい。「自分のことを勝手にあれこれ書かれているのだから、怒っても当然なんだけど、当時は距離を置かれましたね。でも、彼も年をとってきて、人の親になって段々気がつくことも多くなったようで、今はいい関係ですよ。彼は17年間、アメリカで暮らしていたんだけど、3人目の子どもが生まれるタイミングで日本に帰ってきて、今はテレビ局に勤めています」長女の葉さんはニューヨーク在住だ。エッセイスト、翻訳家として活躍していたが、最近、もうひとつの肩書を持った。「数年前、向こうで司法試験に受かって弁護士になったんですね。いきなり聞きましたからびっくりしましたね。ロースクールに通っていることも知らなかったものだから。あんまりそういうことは言わないんですよ。今は、弁護士として仕事してますよ」また、3人の孫についても『孫物語』で書いている。「高校生の男、中学生の男と女ですね。上は大学受験ですよ。孫ができておおいに変わりましたね。ある種、彼らの先々を見届けたい、というね。簡単には死ねない。生きる力の糧になりましたね。それに、子どもって活躍をしてくれるものでね。僕は孫たちを“3匹のかいじゅう”と呼んだんだけど、どんどんじいちゃんになっていく僕から見れば、何をしでかすかわからない別宇宙の生き物なんです」■これからの「シーナワールド」は?77歳になった“作家・椎名誠”は、これからどこへ行くのだろうか。親友の木村さんは言う。「椎名の書くものは段々難しくなってきたからなあ(笑)。あんまりカッコつけないで、もっと笑えるエッセイやユーモア小説を書いてほしいなあ。年とったなりの生き方がにじみ出るようなね」目黒さんは、椎名さんにはまだ書いていないことがあると言う。「あの人は、作家の前に生活人だから、どうしても手をつけないことがあるんですね。例えば惚れた女性のこととか、きょうだいの話とか。そんな路線にも期待したいですね。椎名のすごいところは、資料を読み込んで特徴をつかみ取ること。すごくうまい。なるほどなぁ、とうなずいています」さて、本人はどう思っているのか。「小説のテーマというのは、どこからともなく湧き上がってくるもの。求めれば出てくるというわけではないんです。それでも結構ね、神の啓示のようなものがあって、それを“お!”と思って突き詰めていくと、最終的には1つの本になっていく。そういう経験も何度かありましたね。これからどうなっていくのか、自分でもまあ見当もつかないね。何かおもしろいものを見つけたら、そこに夢中になっていくでしょうね。まずは体調をよくしないとね。だって、物心がついてから、こんなにわけのわからない不調の中にいるなんてこと、今までなかったですから」今回の新型コロナ感染で、椎名さんは死んでもおかしくなかったという。「病院に運ばれて、気がついたときは3日後だった。息子が言うには、病院から電話があって、“お父さんをベッドに縛っていいですか?”と言われたらしい。点滴を剥がしちゃうから。それはまずいからね。記憶にはないけど、ヤバかったんだなあと知りましたよ」ただし収穫もあった。蟄居(ちっきょ)せざるをえなくなり、これまで読めなかった本をじっくり読む機会に恵まれたことだ。「いま読んでいるのは、広野八郎さんという人の作品。外国航路の貨物船の底辺で、石炭夫だった著者が虫ケラのように働いている話。昔の日本人は強かったんだなということを思い知ったり、封建時代の掠奪(りゃくだつ)というのは酷いものだったんだな、などと発見がいっぱいありますね」 「体力作家」と呼ばれ、次から次へと新しい遊びを考えだし、多彩な活動でファンを魅了してきた椎名さん─。「おれ、結構生き長らえてきたじゃないですか。修羅場に強いんだなあ、と。それもネタになるし。まあ、持って生まれた作家魂なのかもしれないけどね(笑)」そう言って微笑むと、作家はビールをグビリと飲んだのだった。〈取材・文/小泉カツミ〉こいずみ・かつみ ●ノンフィクションライター。芸能から社会問題まで幅広い分野を手がけ、著名人インタビューにも定評がある。『産めない母と産みの母~代理母出産という選択』『崑ちゃん』(大村崑と共著)ほか著書多数
2021年11月20日2019年10月に逝去された和田誠さんが17歳から19歳までに綴った日記帳を、一冊の本にまとめた『だいありぃ』の発売を記念して、TOBICHI東京で「だいありぃ 和田誠の日記展1953 ~ 1956」が開催されることとなった。イラストレーター、 映画監督、 グラフィックデザイナーなど、 多彩な才能で活躍された和田誠さん。 2019年10月に旅立たれた後、事務所の棚の奥から6冊のノートが発見された。 表紙に「だいありぃ」と書かれたノートは、17歳から19歳の間に和田さんが綴った日記帳。映画を観に行ったり、絵を描いたり、レコードを買い集めたり、麻雀をしたり、またある試験では、なかなかいい点数をとれていなかったり。大きな事件が起こるわけではなく、淡々と好きなことをして過ごしていた学生時代の和田さん。のちの膨大な仕事につながる、「和田誠」の礎になるものが6冊に記されていたのだ。このノートをそのままデータ化、和田さんの手書き文字のまま、 『だいありぃ』という1冊の本にまとめられ10月上旬に発売された。「だいありぃ 和田誠の日記展1953 ~ 1956」では、その『だいありぃ』の中から選り抜いた和田さんの日々を、連動するイラストや写真とともに展示する。また和田さんが夢中になって集めたAl Jolsonのレコードや、ご友人から特別にお借りした和田さんから届いたはがきや年賀状、手作りののれんなども本展でお披露目。 さらに、会場で『だいありぃ』を購入すると、特製のクリアシールがプレゼントされる。現在、“東京の文化案内所”「ほぼ日カルチャん」では東京オペラシティアートギャラリーで開催中の「和田誠展」をいちおしとしてご紹介しながら、 「知ってるようで知らなかった和田誠さんのプロフィール展」を開催中。 和田さんの膨大なお仕事のなかから代表作をいくつかピックアップして展示しているので、こちらも合わせてチェックしてほしい。【開催情報】■「だいありぃ 和田誠の日記展1953 〜 1956」期間:2021年11月3日(水)〜11月14日(日)場所:TOBICHI(東京都千代田区神田錦町3-18 ほぼ日神田ビル1F)時間:11:00〜19:00■「知っているようで知らなかった和田誠さんのプロフィール展」場所:ほぼ日カルチャん (東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷PARCO4階 )期間:開催中、11月18日まで時間:11:00~20:00 (渋谷PARCOの営業時間に準じます)
2021年10月29日女優の森七菜が、27日に配信リリースする新曲「背伸び」の歌詞を朗読する映像が19日、公開された。女優のみならず歌手としても注目を集める森。新曲「背伸び」は、YOASOBIのコンポーザー・Ayaseがプロデュースを手掛けた楽曲「深海」に続く、2021年第2弾配信シングルとなる。「背伸び」の歌詞を手掛けたのは、森が天野陽菜役を務めたアニメーション映画『天気の子』の新海誠監督。「監督の言葉を歌いたい」という森の熱いラブコールで実現した。○■森七菜コメント新海さんに初めてお会いしたのは『天気の子』のオーディションで、緊張している私を褒めてくれる新海さんにこれでお会いできるのが最後かもと思い、「『言の葉の庭』好きです」とお伝えした時です。最後どころか一本の映画を経てさらに、まさかこんなにも素敵な曲を一緒に制作させていただくことができるとは、思っていませんでした。アフレコ当時、私の発する言葉や息遣いを一つ余さず大切に育ててくれた監督が次に私に与えてくれたものは、皆さんにとっても心地の良いものになるはず。片思いも、こんなにロマンチックなら悪くない。と、思います。
2021年10月19日森七菜が、10月27日に配信リリースする新曲「背伸び」の歌詞を朗読する映像を公開した。同曲は森が天野陽菜役を務めたアニメーション映画『天気の子』の新海誠監督が作詞を手がけた楽曲で、YOASOBIのコンポーザーとしても活動するAyase氏を迎え、8月に配信リリースされた「深海」に続く、2021年第2弾配信シングルとしてリリースされる。公開された映像は、森本人も「片想いも、こんなにロマンチックなら悪くない。」と語るように、新海監督のロマンチックな歌詞の世界にぐっと引き込まれるような内容となっている。森七菜「背伸び」朗読映像<リリース情報>森七菜「背伸び」2021年10月27日(水) 配信リリース森七菜「背伸び」ジャケット森七菜「深海」2021年8月20日(金) 配信リリース森七菜「深海」配信ジャケット配信リンク:森七菜「深海」MV関連リンク森七菜 音楽オフィシャルサイト:森七菜 音楽スタッフTwitter:森七菜 スタッフInstagram:森七菜 Official YouTube Channel:
2021年10月19日和田誠と聞けば、ある人は絵本を、ある人は似顔絵を、またある人は映画を思い浮かべるかもしれない。「人それぞれ印象が違っているのも、和田さんの多才ぶりを表していますね」と学芸員の福島直さん。和田さんは、初めてイラストレーターという肩書を用いた先駆者。そして挿絵、似顔絵、ポスターなど広告芸術の分野で多くの人に愛される仕事を残した人。また、雑誌の表紙や本の装丁のアートディレクションまで手がけるデザイナーとしての顔も持ち、映画やアニメーション制作では、アーティスティックな一面ものぞかせる。「和田誠展」はこうした和田さんの仕事の全貌に迫る。なんと4歳の頃の絵に始まる約80年分の資料、作品が展示されるというから驚きだ。映画日記や先生の似顔絵入りの時間割など、映画と絵が大好きだった少年の姿が浮かんでくる「和田誠になるまで」。世界観を深く理解し、作家から全幅の信頼を集めた「装丁」の仕事。ユーモアあふれる「パロディ」「漫画」。動物好きの一面がのぞく「猫」など、30のトピックに分けて展示される。「印刷所で声をかけられて9年間、新宿の日活名画座のポスターを無償で描き続けたというエピソードもあるほど、好きなことを好きなだけする仕事ぶり。『僕は僕』。だから幸せな仕事人生だったでしょうね。普遍的でかわいいのが和田作品の魅力ですが、若手の現代美術家から『クリエイターとして尊敬している』という声を聞くこともあります。まだまだ知らない和田さんがいるということを、発見して帰ってくださいね」右・映画『怪盗ルビイ』は小泉今日子主演。絵コンテなどを展示する。「快盗ルビイ」映画ポスター 1988中・広告会社ライトパブリシティ入社1年目、無償で描き始めた日活名画座のポスター。「新宿日活名画座」ポスター 1959左・ジャズ愛好家の和田さんにとってレコードジャケットは特別な“舞台”。『PIANIC PIANISM』ジャケット 1977 日本コロムビア職人芸ともいわれた似顔絵。シンプルな線が人物のたたずまいを見事にとらえて、ひと目で誰なのかがわかってしまうのが見どころ。そのほかジャズピアニスト、デューク・エリントンらを油彩で描いたシリーズも。右・「ありふれた生活」(著・三谷幸喜)挿絵 朝日新聞 2013.8.22左・『「徹子の部屋」の30年』表紙 2007 講談社上左・40年以上携わり、現在も旧作がリピートされている『週刊文春』の表紙。タイトルのフォントも和田さんオリジナル。『週刊文春』表紙 2017上右・小説家・村上春樹さんの翻訳シリーズの装丁。『グレート・ギャツビー』(訳・村上春樹)装丁 2006 中央公論新社下・一緒に飛んでいる気分に。詩人の谷川俊太郎さんとのタッグは数々の名作絵本を生んだ。『とぶ』(文・谷川俊太郎)1978 福音館書店 多摩美術大学アートアーカイヴセンター蔵わだ・まこと1936年生まれ。多摩美術大学図案科在学中よりポスターの制作を始める。広告制作会社ライトパブリシティを経て独立。イラスト、グラフィックデザイン、映画監督など多才に活躍。2019年没。©Wada Makotophoto:吉田宏子「和田誠展」東京オペラシティ アートギャラリー東京都新宿区西新宿3-20-2東京オペラシティタワー3F開催中~12月19日(日)11時~19時(入場は18時30分まで)月曜休一般1200円ほかTEL:050・5541・8600(ハローダイヤル)©Wada Makoto※『anan』2021年10月20日号より。取材、文・松本あかね(by anan編集部)
2021年10月17日エディブルフラワー専門店「エディブルガーデン(EDIBLE GARDEN)」とショコラティエ・瀧島誠士のコラボレーションによる「バラといちじくのパルフェ」が、2021年10月6日(水)から11日(月)まで日本橋三越本店にて発売される。薔薇「さ姫」の香りを楽しめる限定コラボパフェ「バラといちじくのパルフェ」は、バラの花を主役にした、“香りを食べる”スペシャルなパフェだ。メインとなるバラは、芳醇で厚みのある奥出雲の薔薇「さ姫」。ボトムから、レッドフルーツのようなアロマチョコレートと「さ姫」をミルクでじっくりと煮出したクリーム、ソーテルヌワインでソテーをした黒いちじく、ライチを感じさせる鳳凰単叢のジュレで構成している。その上に、北海道産のチーズのクリームをたっぷりと搾り、「さ姫」の花びらをデコレーションした。トップには、「さ姫」を数日漬け込み野性的なバラの香りを移したオリーブオイルをセット。食べ進める途中で加えれば、バラの香りが強まり、高貴な香りを最後まで楽しむことができる。【詳細】バラといちじくのパルフェ販売期間:2021年10月6日(水)~11日(月)販売場所:日本橋三越本店「フランス展」住所:東京都中央区日本橋室町1-4-1価格:1,870円 ※1日25個限定
2021年10月08日展覧会「和田誠展」が、東京オペラシティアートギャラリーにて2021年10月9日(土)から12月19日(日)まで開催される。和田誠のイラスト&デザインなど創作の全貌を紹介「和田誠展」は、イラストレーター、グラフィックデザイナーとして広く知られている和田誠の創作活動を紹介する展覧会。イラストやグラフィックデザインに加え、映画監督、エッセイスト、アニメーション作家、作詞・作曲家、編集者としても創作活動を行ってきた和田誠の、膨大で多岐にわたる創作の全貌に迫る初の試みとなる。作品&資料約2,800点が集結代表作を中心としたビジュアル年表や、約30のトピックスを軸に、約2,800点の作品や資料を展示し、和田誠の軌跡を辿る。中には、創作のルーツとなる幼少期に描いた絵物語や多摩美術大学在学中に制作したLPジャケットといった貴重な資料も。書籍・原画だけで約800点にものぼる作品が一堂に集結する。『週刊文春』表紙や谷川俊太郎との絵本など40年以上にわたって和田誠が表紙のイラストレーションを手がけていた『週刊文春』は、2,000号までを一挙に紹介。原画や色指定紙、モチーフにしたオブジェなどもあわせて登場する。また、谷川俊太郎とタッグを組んだ絵本や、丸谷才一や村上春樹など様々な作家の書籍の装丁、パロディ作品など、幅広い表現スタイルが見て取れる作品を展示。新宿日活名画座のポスターは、初期の代表作の1つだ。さらに、和田誠が手掛けた映画の脚本や絵コンテの展示、CMや子ども向け番組のアニメーション上映も予定している。【詳細】和田誠展会期:2021年10月9日(土)~12月19日(日) ※72日間会場:東京オペラシティ アートギャラリー 東京オペラシティタワー3F住所:東京都新宿区西新宿3-20-2開館時間:11:00~19:00(入場は18:30まで)休館日:月曜日入場料:一般 1,200(1,000)円/大・高生 800(600)円/中学生以下無料※同時開催「収蔵品展 072 難波田史男 線と色彩」「project N 84 山下紘加」の入場料を含む。※( )内は各種割引料金。障害者手帳持参者および付添1名は無料。割引の併用および入場料の払い戻し不可。※来館の際の注意事項など最新情報は、東京オペラシティ アートギャラリー 公式ウェブサイト、SNS、特設サイトにて告知。【問い合わせ先】TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル)
2021年09月04日伊藤美誠選手卓球の伊藤美誠がW快挙!五輪前半で、金と銅の2つのメダルを獲得した。「7月26日に行われた新種目の混合ダブルスでは水谷隼選手との“みまじゅん”ペアで優勝。五輪での金メダル獲得は、日本の卓球史上初です。そして、29日の女子シングルスでは銅メダル。女子シングルスのメダルも史上初のこと。一気に歴史を塗り替えましたね」(スポーツ紙記者)水谷と伊藤はともに静岡県磐田市の出身。地元では明るいニュースに大盛り上がり。市役所の正面入り口には、ふたりの金メダルを祝福する横断幕が掲げられた。「パブリックビューイングはできなかったので、試合は少数の関係者で観戦して応援しました。“一緒に応援できなかった市民の方々にも見てもらおう”と考えて、市役所1階に両選手の活躍を紹介する展示スペースを手作りで設けました」(磐田市役所スポーツ振興課・萩原理帆さん)磐田駅前の商店街では、喜びのあまり“金メダルを記念して全商品1割引きキャンペーン”を始めたお店も。「女子団体が銅メダルを獲得したリオ五輪のときは、パレードに3万人が集まりました。今回は磐田市出身の2人がそろって金メダル。コロナ禍だけど、対策してなんとか祝福する場をつくってもらえるとうれしいね」(地元の酒店『酒ないとう』店主・内藤晴夫さん)輝かしい偉業を達成したが、伊藤は満足していない。「シングルスの試合後に流した涙は、悔し涙だったようです。インタビューでは“3位決定戦で勝ったことはうれしいですけど、正直、悔しい気持ちのほうが大きい”と話していました。あくまでも目標は世界のトップなんです」(前出・スポーツ紙記者)■学校の授業にも“全力プレー”伊藤の母校・磐田北小学校で4年生と6年生のときに担任を務めた磯部恭史先生は、彼女は子どものころから負けず嫌いだったと話す。「手を抜くことが嫌いで、勉強や学校の行事をよく頑張っていました。体育のドッジボールでも全力で取り組むので、“ケガをしたら大変”と心配になるほど(笑)。大きな大会の前はハラハラしていました。前向きな姿勢は昔から変わっていないと思います。思ったことはちゃんと言葉にして、一度決めたことをやり抜ける子でした。“ブレるとプレーが崩れてしまう”という考えが自然と日常生活にも根付いていたんでしょうね」当時から天才卓球少女として有名だったが、学校ではごく普通の小学生だったとも。「卓球をやっているから学校生活はほどほどに……、なんてことはいっさいなくって。大きな試合を終えた後でも、休まずに授業を受けていました。親御さんも“なるべく学校へ通い、普通の小学生としてのびのび過ごしてほしい”という考え方。彼女が有名な卓球選手だと知らない同級生もいたと思いますよ」(磯部先生、以下同)そのころから伊藤は、はっきりとした目標を持って努力を重ねていた。「卒業文集では“将来の夢”というページがあったのですが、美誠さんはすでに“オリンピックで金メダル”と書いていたんです。私が想像していた以上のスピードで夢を叶えました」20歳の伊藤は、まだ夢の途中。悔し涙を糧に、さらなる高みを目指していく。
2021年08月02日新海誠のアニメーション作品『言の葉の庭』の世界観に浸れる宿泊プラン「シネマティックステイ(Cinematic Stay) 言の葉の庭コラボレーションプラン」が、ホテルニューオータニ(東京)に2021年6月24日(木)から7月31日(金)まで登場する。新海誠『言の葉の庭』の世界観に浸れる宿泊プラン『言の葉の庭』は、『天気の子』や『君の名は。』を手掛けた新海誠が、原作・脚本・監督を務めた劇場アニメーション作品。梅雨の季節に日本庭園で出会った、靴職人を目指す少年と謎めいた年上の女性との淡い恋や心の揺らぎを、夕立や天気雨、豪雨などさまざまな表情を見せる雨に重ねて描いている。「シネマティックステイ 言の葉の庭コラボレーションプラン」は、『言の葉の庭』の“新緑”をイメージしたコラボレーションルームに宿泊できる特別なプラン。部屋には作品の美術をあしらった内装のほかに、数々の印象的なシーンのパネルを展示する。ウェルカムアメニティ「ビールとチョコレート」コラボレーションルームに到着して最初に提供されるウェルカムアメニティには、作中にも登場する印象的なアイテム「ビールとチョコレート」を用意。部屋の窓からは映画の舞台となっている新宿方面の景色を眺めることができるので、登場人物になりきって「ビールとチョコレート」を味わうことが可能だ。傘を片手に庭園散策また、部屋には物語にも登場する「傘」も用意されているので、傘を片手にホテルニューオータニの緑豊かな日本庭園を散策しながら、物語に想いを馳せるひとときを過ごすことができそうだ。美術画集をプレゼントさらに、宿泊者には6月24日(木)に発売される『新海誠監督作品 言の葉の庭 美術画集』をプレゼント。140点を超える美術背景や企画書、イメージイラストなど貴重な制作資料を掲載したファン必見の一冊だ。“オムライス&カクテル”を楽しむ「夕食付きプラン」も専用のメニューをルームサービスで届ける「夕食付きプラン」も登場。ホテルのシェフが作中に登場するメニューをイメージして特別にアレンジを加えた“オムライス”と、バーテンダーが物語の新緑をイメージして仕上げたカクテル「言の葉の庭 Special」を堪能できる。【詳細】「シネマティックステイ 言の葉の庭コラボレーションプラン」<1日1室限定>販売期間:2021年6月24日(木)~7月31日(金)※当初7月21日(水)までだったが好評を受けて開催延長が決定。場所:ホテルニューオータニ(東京)住所:東京都千代田区紀尾井町4-1料金:・1名朝食付き36,000円・2名朝食付き42,000円・1名朝夕食付き 42,000円・2名朝夕食付き54,000円※料金には、1泊室料、サービス料が含まれる※夕食はオリジナルオムライスとオリジナルカクテルをルームサービスで提供。※朝食は昼食へ振替可。※15時チェックイン / 11時チェックアウト※特別宿泊料金適用期間につき、7月21日(水)~は料金が変更になっている。【問い合わせ先】TEL:03-3234-5678(客室予約)※予約はウェブ限定■書籍情報タイトル:新海誠監督作品 言の葉の庭 美術画集発行:一迅社著者/監修:コミックス・ウェーブ・フィルム発売日:2021年6月24日(木)発売予定価格:2,970円160ページオールカラー/スリーブケース付き/B5横判
2021年06月21日女子高生を主人公にインターネットの世界を描く細田守監督最新作『竜とそばかすの姫』。この度、主人公の同級生のキャラクターの声を務めるキャストが発表された。本作の主人公は、過疎化が進む高知の田舎町で父と暮らす女子高生のすず。幼い頃に母を亡くし、心に大きな傷を抱えていた彼女は、超巨大インターネット仮想世界<U>に歌姫・ベルとして参加し、その歌声で瞬く間に世界で注目される存在になっていく。そんな“すず/ベル”の声優キャストに先駆けて今回発表されたのは、すずと同じく高知で暮らす同級生キャラクター。まず、すずの幼なじみであり、何かとすずを気に掛けるしのぶくんを、新海誠監督作品『君の名は。』『天気の子』にも出演した成田凌。幼い頃、すずにプロポーズした(?)というエピソードも登場するなど、甘酸っぱい関係性の行方と共に気になる役どころ。「監督はすごく優しくて、『成田くんならどう思う?』と優しいアプローチの仕方をしていただいたので、言って下さることも分かりやすかったです。もちろん妥協しない部分もたくさんありますし、僕が『今の大丈夫かな…』と思ったところが、意外に『今の良かったよ!』と言ってもらえたりもして、監督の中に常に正解があるんだなと思いながら、アフレコしていました」と収録をふり返り、「自分のアフレコが終わった後、ベル役の方が歌うと聞いたので、残って聴かせてもらったのですが、凄すぎましたね…」と未だ未発表のベルについても語る。また、カヌー部を一人で立ちあげ、インターハイを目指すアツイ生徒・カミシン役を、『おおかみこどもの雨と雪』『バケモノの子』に続き、3度目の細田作品出演となる染谷将太が演じる。「普段は自分の顔が出るお芝居が多いので、監督がおっしゃっているニュアンスを声で体現するのは、改めて難しいなと思いましたし、求められるレベルに応えるのに必死でした」と話し、「今回はアクションやファンタジー要素も多いですし、純粋にエンターテインメント作品として楽しめながら、みんなが抱えているものだったり、人としての闇の部分であったり、そこもちゃんと描いた上で、見ごたえのある作品になっていると思います」と物語についてコメントした。さらに、吹奏楽部でアルトサックスを吹くみんなの人気者・ルカちゃん役を、アニメ声優初挑戦で今回オーディションで選ばれた玉城ティナ。「細田さんの作品は、以前から、新作の発表を待ち望んでいたので、オーディションでこの役が決まった時は、嬉しかったですし、初めてのアニメ声優のお仕事が、細田さんの作品でとても光栄です」と参加を喜び、「ルカちゃんは、皆から好かれていて、クラスの中心にいる目立つタイプの女の子ですが、物語が進むにつれ、表面的な部分だけじゃなく、内面も見えてくるキャラクターです。ただかわいいだけの女の子ではない」と自身が演じたキャラクターについて説明した。そして、すずの良き理解者であり親友のヒロちゃん役には、「YOASOBI」のメンバーikuraとして活躍する幾田りらが抜擢。すずを<U>へと誘い、歌姫・ベルとしてプロデュースする、すず=ベルの正体を唯一知るキーパーソンだ。「初めての声のお芝居でプレッシャーもありましたが、実際にアフレコが進んでいく中で、皆さんともコミュニケーションを取らせていただき、ヒロちゃんを通して私自身も成長させてもらえたのではないかと思います」と語る幾田さんは、すず役のキャストと初日から一緒だったそうで、「一言目のセリフから『すずだ!』と思ったのが、印象に残っています。ベルの歌声も素晴らしくて鳥肌が立ち、ご本人の感情が高ぶって声に現れる感じが、マッチしていて、感動しました」と印象を明かしている。また本日より、現在製作真っ只中の本作の完成までを追う「Making of 竜とそばかすの姫」が東宝MOVIEチャンネルにて配信開始。映画の公開に向け、毎週金曜に配信されていく。『竜とそばかすの姫』は7月、全国東宝系にて公開予定。(cinemacafe.net)■関連作品:竜とそばかすの姫 2021年7月、全国東宝系にて公開予定
2021年05月07日第57回台湾アカデミー賞(金馬奨)で作品賞、監督賞ほか最多5部門を受賞した『1秒先の彼女』が6月25日(金)より公開。本作は、人よりワンテンポ早い彼女と、常にワンテンポ遅い彼の“時間”をめぐる新たなラブストーリーの傑作として、すでに「今年ナンバー1」「こんな映画見たことない」という口コミが拡大中だ。本作は恋愛要素だけでなく、“時間”も重要なキーワード。今回は数多あるラブストーリーの中から、“ハズレなし!”といわれる“時間”をめぐる恋愛映画の名作5作を紹介する!家族愛にも注目『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』(13)『ラブ・アクチュアリー』のリチャード・カーティス監督が手掛けるロマンティックコメディ。青年ティムは恋人もいなく、自分に自信が持てないでいる。21歳の誕生日に、一家に生まれた男たちにはタイムトラベル能力があることを父親から知らされたティムは、やがて出会った魅力的な女性メアリーを振り向かせたくてタイムトラベルを繰り返すようになり…。本当の愛や幸せについて考えさせられ、人生とは一瞬一瞬が宝物だということを教えてくれる1作。愛した時間を消したくない…『エターナル・サンシャイン』(04)ミシェル・ゴンドリー監督が、チャーリー・カウフマンによるユニークな脚本を映画化。ジョエルは元恋人クレメンタインが、ラクーナ医院で特定の記憶だけを消去する施術を受けてジョエルの記憶を消したことを知り、自分も彼女の記憶を消そうと同じ施術を受ける。だが、クレメンタインを忘れたくないジョエルの深層意識は施術に反抗、自分の脳内のクレメンタインの記憶を守ろうとするが…。目まぐるしく時間を行き来するファンタジックな映像美と、涙腺崩壊必至の切ない展開に酔いしれること間違いなし。すれ違っていく2人には秘密が…『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』(16)福士蒼汰、小松菜奈の共演で人気小説を三木孝浩監督が映画化。京都の美大に通う20歳の学生・南山高寿は、いつものように大学まで向かう電車の中で出会った女性・福寿愛美をひと目見た瞬間、恋に落ちる。初めてのデートで告白をして、2人の関係は誰もがうらやむほどに順調で、すべてがうまくいくものだと信じていた。しかし、初めてキスをした日、高寿は愛美から想像もできなかった大きな秘密を明かされる ーー。お互いを思っているのにすれ違う切なさ。何度でも観たくなる、時間が鍵となるラブロマンス。出会うはずのない2人の時空を超えたラブストーリー 『君の名は。』(16)1000年ぶりという彗星の接近が1か月後に迫ったある日、山深い田舎町に暮らす女子高生の宮水三葉は、自分が東京の男子高校生になった夢を見る。日頃から田舎の小さな町に窮屈し、都会に憧れを抱いていた三葉は、夢の中で都会を満喫する。一方、東京で暮らす男子高校生の立花瀧も、行ったこともない山奥の町で自分が女子高生になっている夢を見て いた。心と身体が入れ替わる現象が続き、互いの存在を知った瀧と三葉だったが、やがて彼らは意外な真実を知ることに…。興行収入250億円を超える歴史的大ヒットとなり、社会現象にもなった新海誠監督作。時空を超えたSF的設定でありながら、まだ会ったことのない人を探していくという、ラブストーリーとしても堪能できる1作。台湾、夏の“バレンタイン”の1日が消えた!?『1秒先の彼女』(20)郵便局で働くシャオチーは、仕事も恋もパッとしないアラサー女子。何をするにもワンテンポ早い彼女は、写真撮影では必ず目をつむってしまい、映画を観て笑うタイミングも人より早い...。ある日、ハンサムなダンス講師とバレンタインにデートの約束をするも、目覚めるとなぜか翌日に。バレンタインが消えてしまった...!?秘密を握るのは毎日郵便局にやってくる、常にワンテンポ遅いバス運転手のグアタイらしい。消えた“1日”を探すシャオチーがその先に見つけたものとはーー。人よりワンテンポ早い彼女の消えたバレンタインを巡る物語と、ワンテンポ遅い彼のもうひとつの物語。その秘密を紐解いていく先に待ち受ける、誰も見たことのない最高の“奇跡”、そして訪れる至福のラストに注目。『1秒先の彼女』は6月25日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜 2014年9月27日より全国にて公開© Universal Picturesぼくは明日、昨日のきみとデートする 2016年12月17日より全国東宝系にて公開© 2016「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」製作委員会君の名は。 2016年8月26日より全国東宝系にて公開© 2016「君の名は。」製作委員会1秒先の彼女 2021年6月25日より新宿ピカデリーほか全国にて公開©︎MandarinVision Co, Ltd
2021年05月04日柳楽優弥と田中泯がW主演を務める映画『HOKUSAI』が5月28日(金)に公開となる。この度、本作が台湾でも今夏に公開されることが決定した。代表作『冨嶽三十六景神奈川沖浪裏』が2020年2月に新たに刷新された新パスポートや2024年度から使用される千円札のデザインに採用されるなど、今なお愛され続ける世界的アーティスト葛飾北斎の生涯を描いた本作。19世紀にヨーロッパでジャポニズムブームを巻き起こし、マネ、モネ、ゴッホ、ゴーギャンなど数々のアーティストに影響を与え、西洋近代絵画の源流となった、世界で最も有名な日本人で、米LIFE誌「この1000年で偉大な功績を残した100人」にも唯一の日本人として選ばれている北斎は表現者たちが自由を奪われていた時代に、ひたすら絵を描き続けていた。この映画では、抑圧に負けず自分の道を貫き、表現の自由を求めた北斎の姿を通して、今を生きる人々にメッセージを届ける。台湾では葛飾北斎の作品も扱われた展示「江戸風華-五大浮世絵師展」が2020年に1月から4月まで台北市で開催され、北斎の絵を一目見ようと10万人を超える来場者が訪れる大盛況を見せた。本作がどう受け入れられるのか注目したい。さらにアジアや中南米、ヨーロッパ、北米での公開も準備中ということで、ますますの広がりも期待できるだろう。今回の公開決定を受けた配給会社ifilmからのコメントは以下。配給会社ifilm・コメント弊社は今までたくさんの日本映画を配給させていただきました。是枝和裕監督や三谷幸喜監督の作品、また阿部寛さん主演の『テルマエロマエ』、アニメ映画に関しても新海誠監督の『君の名は。』をはじめ、細田守監督の『未来のミライ』、『バケモノの子』などを配給しました。今回の『HOKUSAI』に関しては、まず北斎という人と彼の作品は世界的に有名ですごく人気があります。台湾でも一番よく知られている日本人だと思います。昨年行われた台湾の北斎展覧会では、初めて彼の作品が台湾の人たちにお披露目となり、大変人気を博していました。『HOKUSAI』という映画はあまり知られてない北斎の生涯、また同じ江戸時代に活躍した絵師たちのことも描かれていますが、この映画を通じで台湾の人達に浮世絵だけではなく、その絵の裏にある背景をもっと深く理解してもらうことができると思います。これが私たちが配給したいと思った一番の理由です。また『HOKUSAI』は豪華なキャスティングで、柳楽優弥さん、田中泯さん、阿部寛さんをはじめ、台湾の観客によく知られている俳優さんたちばかりなので、とても期待しています。映画『HOKUSAI』5月28日(金)より公開
2021年04月13日新海誠のアニメーション映画『天気の子』の展覧会が大阪・ラオックス道頓堀店(道頓堀ゼロゲート)にて2021年2月21日(土)から5月9日(日)まで開催される。新海誠のアニメ映画『天気の子』の展覧会が大阪にヒット作を生み出してきた新海誠、2019年公開映画No.1の『天気の子』精緻な風景描写と繊細な言葉によって、『秒速5センチメートル』や『言の葉の庭』などの作品を紡ぎ出してきた新海誠。山深い田舎町に暮らす女子高校生・三葉(みつは)と、東京に暮らす男子高校生の瀧(たき)の奇跡の物語を描いた『君の名は。』は、日本のみならず世界でも注目を浴び、映画史に残るほどの大ヒット作品となった。そして、それから3年ぶりに発表したのが『天気の子』。前作を経て期待が高まる中、それを裏切らない物語は、観客動員数1000万人、興行収入140億円を突破し、2019年公開映画No.1の大ヒットとなった。貴重な資料を多数展示、作品世界へと誘う今回は、数ある作品の中でも、新海誠にとっての最新作である『天気の子』にフォーカスする。会場では、企画書、絵コンテ、設定、作画、美術背景といった貴重な資料を展示し、作品のさらなる魅力に迫る。また、作品の舞台となる東京の美しい風景表現の数々も紹介していく。物語の鍵となる天気について、楽しく学べるコーナーも用意。映像や実際の観測器を通じて、より深く作品世界を知ることができる。なお、同展は、過去に東京・松屋銀座、福岡・大丸福岡天神店、岡山・天満屋、山形・井上アイシティ21にて開催された。【詳細】「天気の子」展会期:2021年2月27日(土)~5月9日(日)会場:ラオックス道頓堀店(道頓堀ゼロゲート) 3階 展示スペース住所:大阪府大阪市中央区道頓堀1丁目8-22入場料:一般 1,100円(880円)、中高生 770円(660円)・小学生 550円(440円)、未就学児⼊場無料※( )内は前売券の料金。※大学生、高校生、中学生は学生証、生徒手帳の提示が必要。障がい者割引は全て当日券の半額(付添1名無料)、会場チケット売場のみ対応。[プレイガイド(前売り券取扱い)] ローソンチケット(Lコード:53024)販売期間:1月16日(土)~2月26日(金)※当日券はローソンチケットのほか、会場でも販売。開場時間:11:00~20:00(19:30最終入場)
2021年01月07日28日、「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」の公開11週までの興行収入が発表され、324億円を超えたことが判明。これによって、日本の映画歴代興行収入1位の座を19年ぶりに更新することとなった。興収100億円を超えたあたりからSNS上を中心に“煉獄さんを300億の男に!”といったムーブメントが巻き起こった同作。公開からわずか73日間での記録更新には、《煉獄さんおめでとう!》といった歓喜するファンの声が相次いでいる。いっぽう1位を明け渡す形となった01年公開の映画「千と千尋の神隠し」ファンからは、「鬼滅」を称えつつも悲しむような声が。《千と千尋の神隠し抜かれちゃったな好きだから残念》《千と千尋、残念な事に鬼滅に抜かれたかー!記録は抜かれるモノだからなぁ。千と千尋の神隠しが好きな私としては残念。》果たして、作品に携わった当事者たちは今、何を思うのか――。同作の宮崎駿監督(79)は11月、鬼滅との興収争いについてこう語っていた。「まあ、僕には関係ないことだと思います。興行成績がどうのこうのということには、あまり関係しないほうが、現場は平和でいいんです。一生懸命作っていりゃあいいんで」(『FLASH』20年11月24日号)その後も「そんなことは、どうでもいいよ。世界はいつもインフレになっているんですから」と終始、興収争いに我関せずのスタンスを貫いた宮崎監督。いっぽう、数々のスタジオジブリ作品で宮崎監督とタッグを組んできたプロデューサーの鈴木敏夫氏(72)は、まだ「鬼滅」については語っていない。しかし、かつて映画「君の名は」(新海誠監督)が「千と千尋」に迫る勢いを見せた際、興収争いへの“価値観”を表明していた。「週刊文春」17年2月2日号のインタビューで、「君の名は」の1位奪取の可能性について聞かれた鈴木氏は《そういう日がきても悔しいとは思わないかな》としたうえで、こう語っている。「記録を作るのは愉快だけど、いつも抜かれると思っているし、抜いた方が面白いんじゃないかなって思いますよ」興収争いに熱狂しているのは当事者ではなく、もしかしたら我々なのかもしれない――。
2020年12月30日1月3日(日)の『天気の子』地上波初放送では、映画本編クレジットの終了後に、新海誠監督が監修した“特別エンディング映像”を放送することが分かった。本作の副題は、『Weathering With You』。“weather”には、“天気”のほかに“嵐や困難を切り抜ける”という意味があり、『Weathering With You』には、厳しい天候や困難をあなたと一緒に乗り越えたい、という思いが込められているそう。そこで、そんな激動の1年を経て、新しい年を迎えるこのタイミングで地上波初放送するにあたって、このメッセージを形にしようと、今回の特別エンディング映像の構想が立ち上がった。共に乗り越えて生きていくことへの珠玉のメッセージを込めた、この放送でしか見ることのできない、一夜限り、約1分のスペシャルな映像は必見。本作の舞台は、異常気象に見舞われた東京。家出少年の主人公と不思議な力を持つ少女が出会い、運命に抗いながらも“世界の形を変えていく”というストーリー。“日常が大きく変わってしまった現在”と、どこか重なる物語でもある。12月23日、「報道ステーション」の特集企画「未来を人から」に新海監督が登場した際、本作の製作経緯について「世界が決定的に変わってしまうような予感が、ハッキリとあったからなんです。それは僕だけじゃなくて、みんなずっと思っていたこと。漠然とした不安みたいなものって、みんなの心の中にあり続けてきたと思うんです」と告白。「でも、それが新型コロナウイルスのような形でもたらされるとは、まったく考えもつかなかった。本当に大事な変化、巨大な変化というのは、僕たちの想像を超えた部分にあるんだな、と…」と胸中を明かした。また「今、自分たちはコロナ禍の最中にいて、終わったときのことというよりは、今そのものを乗り越えることに必死ですよね」「今、たまたま自分がいるこの場所で、なんとか必死に生きていくということ。誰にとっても当たり前のことかもしれませんが、それでしか未来はつながっていかない」とも語っていた。いまを生きることが、未来を拓く。今回放送が決定した特別エンディング映像にも、新海監督や作品からのそんな力強いメッセージが込められている。映画『天気の子』は2021年1月3日(日)21時~テレビ朝日にて放送。(cinemacafe.net)■関連作品:天気の子 2019年7月19日より全国東宝系にて公開(C)2019「天気の子」製作委員会
2020年12月29日「A24」と「PLAN B」がタッグを組み、世界の映画祭で観客賞を軒並み受賞してきた今年一番の “愛され映画” 『ミナリ』(MINARI)が、2021年3月19日(金)より日本公開されることが決定した。1980年代、農業で成功することを夢見てアメリカ南部のアーカンソー州に移住してきた韓国人一家を描く『ミナリ』。アメリカンドリームを胸に、逞しく生きる家族の物語はサンダンス映画祭(グランプリと2冠)をはじめ世界で観客賞を総なめ。辛口で知られる批評サイト「Rotten Tomatoes」では100%フレッシュ(12月23日現在)を更新中。■アカデミー賞常連A24×PLAN Bがタッグ『ムーンライト』や『レディ・バード』などでいまやオスカーの常連となった「A24」と、『それでも夜が明ける』で知られるブラッド・ピットの「PLAN B」がタッグを組んだ本作。「<普通の小さな家族>が巻き起こした<特別で巨大な熱狂>!」「『パラサイト 半地下の家族』に続きアカデミー賞で波乱を起こす作品」と、メディアからも観客からも愛され、評論家からも「小津安二郎監督作品のような繊細な人間模様を描いている」と大絶賛。ハリウッド・リポーター、ヴァラエティほか有力誌もこぞってアカデミー賞有力作品として名を挙げている。理不尽かつ不条理な運命に翻弄されながらもまた立ち上がり、一歩一歩、大地を踏みしめるように困難を乗り越えていく一家の姿は、誰もが困難な現実に直面しているいまこそ沁みる希望の物語となるだろう。■スティーヴン・ユァン&ユン・ヨジョンらにも注目集まる舞台は1980年代。主人公は韓国出身の移民の一家。父親は農業で成功したいと夢見てアメリカ南部のアーカンソー州の大地に広大な土地を買うが、現実は厳しく、一家には様々な困難と予想もしない事件が降りかかる。父親ジェイコブを演じるのは『バーニング劇場版』「ウォーキング・デッド」の韓国系アメリカ人スティーヴン・ユァン。『チャンシルさんには福が多いね』『藁にもすがる獣たち』などの国民的女優で、ロサンゼルス映画批評家協会賞で助演女優賞を受賞したユン・ヨジョン、『ハナ ~奇跡の46日間~』『ファイティン!』のハン・イェリらが出演。監督は、米国有力映画メディア「インディワイア」で「今年最高の監督10人」に、デヴィッド・フィンチャーやスパイク・リーと共に選ばれたリー・アイザック・チョン。新海誠監督『君の名は。』のハリウッド版の監督として抜擢された大注目の新鋭だ。「ミナリ」とは、韓国の芹(セリ)。水辺に育ち、独特の香りと歯ごたえに特徴があるが、2度目の収穫のほうがおいしいとされている。成長した子ども世代の幸せを願う親の気持ちをこめたダブルミーニングのタイトルとなっている。『ミナリ』は2021年3月19日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ミナリ 2021年3月19日よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開©Photo by Melissa Lukenbaugh, Courtesy of A24
2020年12月24日新海誠監督の『天気の子』地上波初放送を記念して、同監督の2作品『秒速5センチメートル』と『星を追う子ども』が一挙放送されることが決定した。『秒速5センチメートル』は、互いに思いを寄せ合いながらも離れ離れになった少年と少女が、大人になるまでの心の変化を描いた連作短編アニメーション。単館上映ながら異例のロングランを記録した人気作だ。そして、新海監督が冒険ファンタジーに挑んだ意欲作『星を追う子ども』は、地下世界アガルタからやってきた少年と出会った少女が冒険の旅へ。彼らを待ち受ける運命と少女の成長を映し出す。金元寿子、入野自由、井上和彦ら、豪華声優がキャラクターの声を担当しているのも注目ポイント。なお、これらは全て本編ノーカット版で放送する。『秒速5センチメートル』『星を追う子ども』は12月29日(火)深夜2時20分~テレビ朝日にて一挙放送。『天気の子』は2021年1月3日(日)テレビ朝日にて放送。(cinemacafe.net)
2020年12月17日空前のヒットを記録した新海誠監督の映画『天気の子』が2021年1月3日(日)に地上波初放送されることが決定。テレビ朝日の朝の情報番組「グッド!モーニング」お天気コーナーにて発表された。新海監督が、歴史的ヒット作『君の名は。』に続いて2019年夏に送り出した本作。観客動員数1000万人超、興行収入140億円を突破し、国内の年間映画興行収入ランキング第1位という記録を打ち立てた。今回が地上波初放送、本編ノーカット版となる。新海監督ならではの切なく繊細なストーリーと圧倒的な映像美が、日本のみならず世界中の観客を魅了。醍醐虎汰朗と森七菜というフレッシュな2人が、瑞々しい演技で帆高と陽菜の心の揺れ動くさまを表現したほか、小栗旬、本田翼、吉柳咲良、平泉成、梶裕貴、倍賞千恵子と実力派キャスト陣も集結。『君の名は。』に続いて「RADWIMPS」が音楽を担当したことも話題となった。■“一緒に困難を乗り越えよう”――未来へつながるメッセージを込めて『天気の子』の副題は、『Weathering With You』。“weather”には“天気”のほかに“嵐や困難を切り抜ける”という意味があり、『Weathering With You』には厳しい天候や困難を一緒に乗り越えよう、という思いが込められている。2020年は、これまでの当たり前が当たり前でなくなり、世界が一変した“特別な年”だった。昨年、本作に触れた人もいま改めて見返すと、また違った感動が胸に込み上げてきそうだ。新海誠監督コメント「このままでは、いつか世界は大変なことになってしまう」そんな漠然とした不安を、実は皆、ずっと感じ続けていたような気がします。2019年夏、『天気の子』の物語を作った理由も、そんな暗い予感にすこしでも抵抗したかったからでした。そしていま、我々の社会はあの頃には想像もしなかった困難の中にあります。「降り止まない雨の中になんとか光を見出そうとする」この物語が、2021年の視聴者の方々にもすこしでも楽しんでいただけるのならば、それに勝る喜びはありません。帆高役/醍醐虎汰朗コメント各分野のスペシャリストの方々が集まって作り上げた素敵な作品を今回は皆さんにくつろいで観て頂ける空間にお届けできるのは凄く嬉しいです。まだ劇場で観賞されていない方はもちろんですが、すでにご覧になられた方も、また違った環境で鑑賞することで見え方、聞こえ方、感じ方が変わり新鮮な気持ちで見て頂けると思います。観る時のご自身の年齢やその時の感情によっても捉え方が変わる多面的な作品です。何かを一筋に想う純粋で真っ白な気持ちを、美しい映像と音楽と共にお届けします。是非皆さんの大切な人と一緒にご覧下さい!!陽菜役/森七菜コメント映画『天気の子』の地上波初放送が決定しました!2019年の夏、陽菜と帆高の選択に誰もが心奪われていました。帆高が大切な人を守るために一直線に走っていく姿は2020年になった今、改めて、あたらしい意味も込めてたくさんの方々に勇気を贈ることができると思うと嬉しい気持ちでいっぱいです。是非、映画『天気の子』と一緒によい新年をお迎えください。映画『天気の子』は2021年1月3日(日)21時からテレビ朝日系にて地上波初放送。(text:cinemacafe.net)■関連作品:天気の子 2019年7月19日より全国東宝系にて公開(C)2019「天気の子」製作委員会
2020年12月07日