若き起業家たちの夢とその戦略 (4) 「買取のイメージを変えたい」学生起業家が語るヒカカク!誕生秘話
(麻生氏)
その頃の思いが蘇り、2014年10月にヒカカク!をローンチ。今や買取商品数は7万点を超え、サイトに書かれた口コミ件数は5,000点を超える。さらに2015年7月には、全国1,000店舗のiPhone修理業者から、画面割れ修理やバッテリー交換、水没修理などのメニューごとに費用比較を行えるサービス「最安修理ドットコム」もリリースし、好評を博している。
「ヒカカク!も最安修理ドットコムも、商品を買うときではなく、使っているときに起こる課題を見据えている点に特徴があります。購入時は収益を上げるポイントになるので、展開されるサービスもありますが、それ以外の瞬間は見過ごされがちです。そこをサービス化することが求められていると思います」と語る麻生氏に、ヒカカク!開発の経緯や起業への思いを聞いた。
○買取業者探しにかけるコストを下げたかった
麻生氏 : ヒカカク!の起源は、2つの出来事にあります。1つは、大学3年の頃の体験で、使わず持て余していたタブレットを売りたいなと思ったんです。
そこでまずオークションサイトを覗いてみたところ、面倒くさそうだと感じて断念しました(笑)。次に、買取業者に売ろうと思いましたが、安く買い叩かれるイメージがあって嫌だなと……。