2015年8月28日 14:09
パナソニック、10cm精度を実現した高精測位システムを開発 - 北海道でTOUGHPADを使った実証実験、スマート農業や除雪作業に
しかし複数の機器を接続する手間がかかることや、接続が不安定になるなどの課題があった。パナソニックでは、衛星測位技術をタブレット一体型することで可搬性を高めることに成功した。
高精度測位には、GPS衛星以外の衛星も利用。ワイヤレスWAN内蔵のTOUGHPADで、パナソニックのMVNOサービスのM2M専用プランを使用し、補正データをインターネット経由でダイレクト受信。業務用車両の中でも、場所をとらない補正データ受信装置一体型システムを実現している。
高精度測位システムを内蔵するタブレットは「TOUGHPAD G1」で、CPUには、Intel Core i5 vProを搭載。従来の1周波RTK-GNSS機能には膨大な演算を伴う。このため組込系OSが搭載された端末上では、CPU処理性能の制約で1つの測位エンジンしか動作できないという課題があり、測位演算終了までに平均10分程度を要していた。
「TOUGHPAD G1」ではCPUとメモリを使用することで、複数の測位エンジンにより時間をずらし、順次測位エンジンを追加しながら演算。最も確かと思われる測位結果を迅速に導き出す。
この独自開発のアルゴリズムにより、測位演算終了までの時間を平均90秒程度に短縮。