くらし情報『黄金を巡る旅 (7) 黄金を生み出そうとした男、その名は「ニュートン」!?』

2015年9月15日 08:30

黄金を巡る旅 (7) 黄金を生み出そうとした男、その名は「ニュートン」!?

イギリス政府から中南米の貿易の独占権を付与されていた「南海会社」だが、事業は不振で経営危機に瀕していた。しかし、その株式が上場されると、中産階級を中心とした個人投資家の人気を集め、1720年始めに120ポンドほどだった株価が、半年後には1050ポンドとなる大暴騰を演じる。これに伴って株式市場全体が過熱し、「南海会社」に似せた実体のないペーパーカンパニーが次々に設立される。「泡沫会社」(Bubble Company)と揶揄されたこれらの株式だったが、「南海会社」の株式を買い損なった人々がこれに飛びついたことで、信じがたい高値を付けることとなった。

「泡沫会社」の乱立が「南海会社」に悪影響を与えると考えたイギリス政府は、突如として取り締まりを始める。この結果、「泡沫会社」の株価は軒並み暴落したが、その過程で「南海会社」の脆弱な経営実態も浮き彫りとなってしまう。「泡沫会社」の株価暴落に引きずられる形で、「南海会社」の株価も年末には120ポンド台へと逆戻り、多くの投資家が莫大な損失を被ると共に、経済活動にも深刻な影響を与えることとなった。根拠のない株価の暴騰と、その崩壊に伴う経済的な大混乱。
「南海泡沫事件」

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