2015年9月15日 08:30
黄金を巡る旅 (7) 黄金を生み出そうとした男、その名は「ニュートン」!?
(The South Sea Bubble)と呼ばれたこの出来事こそ、お馴染みの「バブル」の語源となったのだ。
実はニュートンも「南海会社」に投資をしていた。早くから「南海会社」の株式を購入していたニュートンは、上昇の過程で売却して利益を確定させていた。株価上昇は異常であり、「もう上がらない」と思ったわけだが、その後も上昇を続ける株価に「早まったかもしれない…」と後悔し始める。そしてとうとう我慢できなくなり、「まだ上がる!」とばかりに株式を買い戻したのだが、その時株価はピークを付けていた。その後の暴落に巻き込まれたニュートンは、現在の価値で5億円ともいわれる損失を出してしまったのだ。
株式市場には「もうはまだなり、まだはもうなり」という格言がある。「もう上がらない」と思った時は「まだ上がる」のであり、「まだ上がる」と思った時こそ「もう上がらない」のが株価なのだ。
「私は天体の運動を測定することはできるが、人間の愚かな心理を測定することはできない」と語ったニュートン。「理性の人」だったはずのニュートンだが、欲に目がくらんだのか、株式投資では初心者が犯す典型的な失敗を犯してしまったのである。