2015年9月16日 06:00
ストレスは薄毛を招くって本当? - 精神科医師に聞いてみた
はありません」と解説する。
「ストレスによって身体にいろいろな影響が出ることは、生理学的に言えます。例えば免疫力が落ちるとか、自律神経がアンバランスな状態に陥ってしまうとかですが、それらがどのように髪に悪影響を与えるかを証明したエビデンスがないのです。ただ、やはりそれらの症状が起きると、頭皮への血流が滞るとか代謝バランスが落ちるなど、髪に何かしらの影響は及ぼしているのではないでしょうか」。
加えて小林医師は、「何をもって『ストレス』とするかは非常に難しい」と断ったうえで、「ストレスにさらされた期間が何年も続けば、AGAを促進させる可能性はあるでしょうね」と話す。
○「薄毛」の医学的定義はない
ストレスが薄毛や抜け毛につながる可能性もあるし、その逆もしかり。頭髪が徐々に後退していくことをストレスと感じれば、さらに発毛に悪影響を及ぼす可能性も出てくるだけに、まさに「負のスパイラル」だ。
ただ、そもそも論として、「薄毛」という言葉の医学的定義はない。
薄毛とは、「当人がどのように感じるか」という極めてあいまいで主観的な指標なのだ。小林医師の下にも、一般的に見れば十分髪の毛がある人たちが「薄毛で困っています」