2015年9月29日 09:41
東京都・金剛院で「スローカロリー寺子屋」開催--体に優しい糖の摂取法とは
体全体の消費エネルギーにおける脳の割合は約2割とされているだけに、いかにたくさんの糖を体が必要としているかがわかる。特に子どもは一度に食べられる量が少なくエネルギー量が不足しがちのため、おやつなどの補助エネルギー源が必要となる。
「偏った食事では健康は維持できません。食べすぎない、偏り過ぎないという『量』の視点も重要ですが、どんな糖質を摂取するか、どのように食べて、どのように代謝されるのかという『質』の視点が大切になります」と、理想的エネルギーバランスとしては、半分以上のエネルギーを糖質からとるべきだと奥野氏は話した。
○「スローカロリー」の3つのポイント
その「質」に着目した糖が、ゆっくり消化吸収される「スローカロリー」だ。普通の砂糖は消化吸収が早く、食後に血糖値が急上昇してしまう。ヒトの体が処理できる糖の量は限られており、血糖値が上昇すると脂肪を蓄えるためのインスリンが多く分泌されることになってしまう。しかし、ゆっくり吸収される糖であれば、血糖値の上昇がおだやかなので安定して糖を体に供給でき、インスリンの分泌も少なくなるので体への負担も減る。
「スローカロリーは、小腸全体でゆっくりと吸収され、腸管ホルモンを刺激します。