新生『ルパン三世』青ジャケットの理由とは? アクションの極意は"重量感"&あのアニメからの影響も - 友永和秀総監督に訊く
とはいっても、時々は重力を無視したりはしちゃいますけど(笑)。崖から落ちた途中でバタバタしたりとか、ルパンがよくやりますよね。
――友永総監督は、そういったアクションのパイオニアだと思うのですが、参考にされてきたものはあるのでしょうか?
昔の映画はたくさん見ましたね。アメリカのマンガの『トムとジェリー』も好きなので、ひょっとしたら動かし方でも影響を受けているのかもしれません。あの破壊的な動きとか、オーバーな動きとかね。走り回って止まる時に、「キュキュキューッ!」とブレーキをかけたりするのが、マンガっぽいけど現実味を感じさせるんですよ。そういうところは『ルパン』にも取り入れているんじゃないかな。
『ルパン』のアクションでは、車も大事な要素の一つです。
『ルパン三世 カリオストロの城』以降、ルパンはフィアットに乗っていますが、あれはその時のルパンの心情を反映する車なんです。場合によっては「チョロQ」のように動いたりするでしょう? 少しマンガっぽいですが、あれは慌てているルパンの気持ちそのものなんです。ただ、それでもサスペンションをリアルに描いたり、タイヤの動きを逆にすることで、動きに存在感と本物っぽさを加えています。