2015年10月6日 11:00
JVC「SIGNA 01」はヘッドホンの新潮流となるか - ハイレゾ音源の再現能力をチェック
を使用した。Wolfson製DAC「WM8740」を搭載するハイレゾ対応デジタルオーディオプレーヤーだ。FLAC 96kHz/24bitで録音されたSteely Danの「Two Against Nature」など、ロックからAOR、フュージョン系を中心に聴きこんだ。
まず、スピード感がある。スネアのアタックは速やかに収束し、リムショットもタイトに決まる。ハイハットのオープン/クローズにはスピード感がある。ベースも制動よく、低く沈みこみつつ輪郭が丸くならない。音の傾向は、全体的にはフラットでありつつも低域の量感がやや多めという印象だが、日々を共に過ごすヘッドホンとしてはこの程度の個性(というほど強くはないが)はむしろあったほうがいい。
高域方向にも素直に伸びるが、かといって過剰さはない。今回聴いたロックやフュージョン系の音源はリズムセクションが目立ってしまう傾向があり、音場の広さや見通しのよさというハイレゾ音源ならではの部分はしっかり再現されるが、高域のキラキラ感という部分では控え目な印象もある。
もっとも、本機の場合「リケーブル」という伸び代がある。一般的にリケーブルは高域方向での音質改善に作用することが多い(もちろん線種や材質にもよるが)。