2015年10月17日 11:00
ウェアラブルでメガネ市場拡大に乗り出すJINSの「本気度」 - 西田宗千佳の家電ニュース「四景八景」
スマートグラスという「ITガジェットらしさ」はほとんど感じられない。
デザインを担当した工業デザイナーの和田智さんは「普通であることがコンセプト。正面から見て違和感がないことを目指した。いつもかけていられるものでないといけない」と話す。
外観ではわからないが、デザイン上の工夫はいくつもある。「実は、ハードウエアはプラットフォームになっている」と和田さんは言う。
メガネはファッションに紐付いている。人の個性を演出するものであり、本質的には「一人一人違うものをつける」ことが望まれる。
JINSが成功したのも、低価格かつ膨大なバリエーションのあるメガネを供給したところにある。
JINS MEMEは現状、スポーツ向けと一般向けの2バリエーションしかなく、ファッション性という面では厳しい。和田さんの考える「プラットフォーム化」とは、メカ部とメガネ部をうまく切り分ける構造を指す。電池やBluetoothモジュールはメガネの「ツル」に入っていて、レンズフレームは別に作れる。眼電位センサーはノーズパッドにあるため、レンズ側のフレームに配線を仕込む必要があるのだが、実はフレームが上下に分割した構造になっていて、配線が絡む作りになるのは片方だけ。