LCC・ピーチの新チェックイン機は段ボール!? 遊び心だけじゃない開発の裏側
これは業者ではなく自社スタッフでも運送できる重さにすることで、設置作業にかかるコストの削減も視野に入れたデザインとなっている。
「段ボールで機械を作るって『ふざけている』って思うでしょ? 初めて井上慎一CEOに話した時も『またバカなことを考えているな』というような反応でしたが、まずやってみることが大事だと思うんです。
例えば、いままで機内食でたこ焼きはにおいがあるためNGと言われていましたが、実際に導入してみたら人気商品となりました。においがある分、周りの人も『食べてみたい』と自然に想起させられるようです。もちろん今回の新開発は、ただ奇抜さを求めるのではなく利便性も追求しています。特許を出願することでPeachの競争力も上がるでしょう」(前野氏)。
ちなみに、新機に取って代わった従来機はそのまま処分するわけではない。Peachは自動チェックイン機のラックはボーディング時に使用しているラックと同じタイプのものなので、新規路線を就航した際に新しい空港でボーディングのデスクに使用するほか、個人ブース用として社内に設置するのもいいのではという案もあるという。
Peachでは現在、乗客の約9割がカウンターではなく自動チェックイン機を使用しているという。