富士通はなぜPC事業を分社化するのか - メーカーに迫る「統合」と「分割」の選択肢
「PCや携帯電話のような、機動性を求められる事業は、グループ会社として独立させ、単独でも競争に勝ち抜く製品開発と、ビジネス展開を目指す。経営判断を迅速化し、子会社は独立した事業として確実な利益体質と成長を目指す。これにより、これまで以上に競争力のある新商品を、タイムリーに市場に提供していくことになる」と位置づける。
○デルやレノボが選んだ「統合」の道
いま、PCメーカーは、世界的にみても、「統合」と「分割」の選択肢を迫られているといえそうだ。
統合の道を選んだ代表格がデルだ。デルは、米国時間の10月12日、ストレージ大手のEMCを、670億ドル(約8兆円)で買収すると発表。PCまでを含むエンド・トゥ・エンドのソリューションプロバイダーへの進化を打ち出してみせた。
10月20日(米国時間)から、米国テキサス州オースティンで開催された米デルのプライベートイベント「Dell World 2015」において、同社のジェフ・クラーク副会長は、「われわれは、PCビジネスにコミットし続けている。
PC分野では、引き続き、大きなイノベーションが続くことになる。PCのイノベーションに終わりはない。