2015年11月2日 10:30
【前編】マーケティング・キャンペーンのROIを高めるプライベートDMPとは?
そのため、オープンDMPもしくは単にDMPと呼ぶ場合は、広告配信を最適化するための仕組みという意味合いが強い。
一方、社内外のデータを統合するプライベートDMPは、ブランドのターゲットをより正確に理解するための仕組みである。広告はオーディエンスに対するアクションの一部であることを踏まえると、プライベートDMPは広告代理店や広告宣伝担当者向けのものではなく、データ指向でマーケティングキャンペーンを運用したいと考える事業会社のマーケティング担当者のためのデータマネジメント環境と考えたほうがよいだろう。
○DMP導入にあたって注目すべき「改正個人情報保護法」
DMPを利用する企業が最も気になるのは、サードパーティー・データのプライバシーやセキュリティが担保されているかどうかである。この点に配慮したDMPの導入にあたり、見過ごすことのできないのが改正個人情報保護法の動向である。2015年9月3日、衆院本会議で同法案が可決・成立し、2年以内に施行開始となる見通しである。
法改正の目玉の1つは、「匿名加工情報」の流通が可能になることである。匿名加工情報とは、「特定の個人を識別すること及びその作成に用いる個人情報を復元することができないように個人情報を加工したもの」