25歳のあなたへ。これからの貯"金"講座 (28) どうなる? パリ同時テロの行方
マーケットへの影響としては、安全資産へのマネー逃避が顕在化しそうだ。更に、米利上げ時期が来年に延期される可能性も出て来た。テロに敏感な米国の消費者への影響が、クリスマス商戦を控え、避けられないからだ。既に米国小売の企業業績は悪化。13日に発表された小売売上高は0.1%増で市場予測を下回り、さえない。個人消費はGDPの7割を占めるので、注目されている。
最後に、いま、世界中の若者たちが、大きなショックを受けている。イスラム国は、思想(イデオロギー)という無形のルートで世界中に拡散する可能性をひめるので、他人事ではないからだ。
イスラム教への偏見は、益々強まるだろう。残虐なテロ行為と宗教の自由との狭間で重い課題を突き付けられた。直ぐに答えが見つかるような問題ではない。最大の犠牲者を出したコンサート・ホールで、米国ロックバンド公演を見に来ていた父と子がテレビのインタビューに出ていた。10歳前後と思われる男の子に、「死体の上を歩くなんて、どういう気持ちだった」という無神経な質問。でも、冷静な口調で「それは、怖かったよ」と語っていた。しっかりした息子を信じているからこそテレビの取材にも応じたのだろう。