くらし情報『労働者に手厚すぎる? ペルーの正社員が増えない理由』

2015年12月7日 07:00

労働者に手厚すぎる? ペルーの正社員が増えない理由

「経営が厳しいから解雇手当はなし」などという会社側のエゴは許されず、不当解雇として訴えられ、賠償額を上乗せするハメになる。

懲戒解雇はどうだろう。オフィスのトイレに私物を忘れた顧客がいて、すぐ探しに戻ったが忘れ物が無くなっていたという例。防犯カメラには、顧客が去った後トイレに入った社員Bがはっきりと映っており、顧客が戻るまでの間はB以外に誰も出入りしていなかった。それでもBは犯行を否定。このケースでは、現行犯ではないため、もしくは状況証拠しかなく犯人と断定できないために、懲戒解雇はできない。

社員Cのコカイン所持が発覚した。しかし、ペルーでは成人であればコカインやマリファナの個人使用目的による所持が合法とされ、1度や2度では解雇することができない。
「もちろん何度注意しても会社に持ってくるような常習犯は、さすがに懲戒解雇できますよ。正気を失って周囲に危害を加えたり、機密情報を外部に流してしまう可能性もありますからね」今回取材に応じてくれた現地企業の人事担当者は、ため息交じりにこう答えた。

○転職は当たり前、流動的な労働市場

一方、ペルーでも正社員を有期契約で採用することはできる。有期契約が適用可能な職種は限定されているが、試用期間は終身雇用の場合と同じく3か月で、1年契約のケースが多い。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.