2015年12月11日 19:42
「ASTRO-H」搭載のH-IIA 30号機、打ち上げ日が2016年2月12日に決定
宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工業は12月11日、X線天文衛星「ASTRO-H」を搭載したH-IIAロケット30号機を、2016年2月12日に打ち上げると発表した。
打ち上げ場所は種子島宇宙センターで、打ち上げ予定時間帯は17時45分から18時30分に設定されている。また、2月12日に打ち上げができなかった場合に備え、打ち上げ予備期間として2月13日から2月29日までが確保されている。
三菱重工をはじめ、各社が製造したロケット部品は、すでに種子島宇宙センターに搬入されている。これから組み立てや衛星の搭載、試験など、打ち上げまでの準備作業が続く。
ASTRO-HはJAXAを中心に、国内外の研究機関や大学が共同開発した衛星で、X線という人間の目では見えない光を見て、宇宙を観測することを目的としている。たとえば超新星爆発やブラックホール、活動銀河核、銀河間の高温のプラズマといった現象は、激しく活動していることから数百万度から数億度という高い温度になっているが、こうした超高温の領域からはX線が出ている。ASTRO-Hを使ってそのX線を観測することで、これらまだ謎の多い現象について詳しく知ることができると期待されている。