くらし情報『らせん構造磁石を用いて多値的なデバイス動作が可能に - 大阪府立大など』

2015年12月18日 11:21

らせん構造磁石を用いて多値的なデバイス動作が可能に - 大阪府立大など

を見出している。今回の研究では、キラル磁気ソリトン格子が示すらせん構造のひねりの数に着目し、キラル磁石の中に多数の磁気情報があるとみなすことができると考えた。

この仮説を検証するために、キラルな磁石であるCrNb3S6単結晶を用いたマイクロメーター磁気電子デバイスを作製し、電気抵抗を計測し、その様子を電気的に検出した。さらに、透過型電子顕微鏡を用いた高空間分解能観察を行いひねりの数が変化する様子を直接数え上げた。

この結果、微小な磁気電子デバイスには数十から数百もの磁気状態が形成されており、その磁気状態は磁場を用いてひとつずつ多段階に変えることができることを発見。
さらに、それらの多段階の磁気状態を多値的かつ離散的な電気信号の変化として検出できることを明らかにしたという。

したがってキラル磁石単結晶を用いた磁気電子デバイスでは多値化された電気信号を扱うことができ、原理的には多値的なデバイス動作を可能にし、巨大な情報処理能力を持つ磁気メモリーや磁気センサーなどへの応用が期待される。今後は、動作条件やデバイス形状の最適化などその潜在能力を検証していくとともに、市場ニーズを踏まえその応用分野を開拓していくことが課題であるとしている。

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