2015年12月22日 08:30
DV・児童虐待の加害者にならないための幼児教育とは--大阪府茨木市に聞いた
その結果、暴力的になったり、落ち着きがなくなったり、過覚醒、解離、引きこもり、不登校など、一見非行や問題行動と見られてしまうような形で変化が表れてくることが多いとのこと。「『問題児』として捉えられていることも少なくなく、その背景にDVや児童虐待があるかもしれないということを、子どもに関わる人たちがアンテナを高く見ていけるかが重要になってくる」と話してくれた。
○加害者にならないための教育を"幼児"から
加えて茨木市では、"幼児"の段階から、DVや虐待の加害者にならないための取り組みを進めている。そのひとつとして導入しているのが、アメリカで開発された「セカンドステップ」と呼ばれる教育プログラムの実施だ。ぬいぐるみやカードを使って、ある状況に置かれた登場人物の気持ちを想像し、子どもたちに自由に発言・話し合いをしてもらうというもの。「怒りの感情を自覚し、自分でコントロールする力」「自分の気持ちを表現し、相手の気持ちに共感してお互いに理解し合い、思いやりのある関係を作る方法」などを学ぶことができる内容となっている。「小学校でキレやすい」「相手の表情を見て怒っているのかわからない」などの子どもについての相談が親から寄せられたことをきっかけに導入を決定。