大学デビューの落とし穴 (18) 12月:コスパ重視な大学生が陥る"クリぼっち恐怖症"の正体とは?
これを要領良くやろうとすると、様々なコミュニティに「浅く広く」関わることで、なるべくデメリットを背負わずにメリットを得るようなつき合い方や、他者とのコミュニケーションを可能な限りSNSなどのオンライン上で行い、リアルな時間とお金はすべて自分自身に投資するといった方法が選択されがちです。コミュニティにしても、コアメンバーとしてイベントや飲み会を"運営"するより、誰かが作ってくれた場に"乗っかる"方が効率的だと見なされます。
しかし、実はこういう「コスパ重視」の心構えこそが、クリぼっち恐怖症の原因となる実存的不安へとつながっているのです。トミヤマさんも言うように、何ごとも「浅く広く」というのは意外に難易度の高いもの。様々なコミュニティを渡り歩き、面倒を背負わず器用に生きていくことももちろん可能だと思いますが、その"税金"としてついてまわる「結局のところ、自分はどこにも所属していないかもしれない……」という不安は、案外バカにならないものです。
では、どうするか。トミヤマさんと同じ結論になりますが、人間関係においても「とりあえず偏ってみる」ことをオススメします。損得を考えず、とりあえずどっぷり関わってみる。