くらし情報『広島大学、突然死を引き起こす「ポックリ病」のリスク低減遺伝子を発見』

2016年1月8日 12:33

広島大学、突然死を引き起こす「ポックリ病」のリスク低減遺伝子を発見

が健常群(57%)よりも高かった。しかも、致死的不整脈既往のある有症候ブルガダ症候群(59%)よりも、既往のない無症候ブルガダ症候群(74%)のほうが高かったという。

また、ブルガダ症候群の患者を63プラスマイナス28カ月にわたり経過観察したところ、HEY2遺伝子多型変異型を有する患者では、有意に致死的不整脈の発症が少ないことも確認した(変異型有: 6%、変異型無: 19%)。心電図指標では変異型を有する症例の方がQTc時間が長く、HEY2mRNA発現量が少ない点も確認したことから、HEY2遺伝子多型変異型は心臓の活動電位を修飾することで、ブルガダ症候群における致死的不整脈の発症を抑える役割を果たしている可能性が示唆された。

これまでブルガダ症候群の発症リスクと考えられていたHEY2遺伝子が、実はブルガダ症候群において心室細動の発症リスクを低減し、予後を改善する役割があるとわかった点が、同研究の大きな意義と研究グループは見ている。

今回の発見は突然死予防のための創薬、遺伝子治療につながる可能性があり、今後は心電図指標などと組み合わせて、より精度の高いリスク評価の方法を確立することを目指すとしている。

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