くらし情報『東北大など、スピンエサキ構造素子で半導体中のスピン検出感度を40倍に増幅』

2014年3月10日 17:15

東北大など、スピンエサキ構造素子で半導体中のスピン検出感度を40倍に増幅

ここで、オーミック性は接合の電流-電圧特性のどれだけ直線性があるかという性質である。一方、オーミック性が保たれている検出電極の場合、図1(c)のようになり、増幅効果は得られない。

図2は、スピンエサキダイオード検出電極の電流-電圧特性、そこから計算したオーミック性、および得られたスピン増幅効果の検出電極に印加する電圧依存性である。ここで、オーミック性は接合の微分抵抗値(dR)と抵抗値(R)の比(dR/R値)で評価している。オーミック接合であれば、dR/R=1となるが、大きなエネルギー障壁などにより電流が流れにくくなると、dR/R<1となる。また、スピン信号の増幅率は実験値と接合がオーミックであると仮定したときに期待できるスピン信号の比として定義している。スピンエサキダイオード構造においては、正のバイアスを印加して図中領域(i)から同領域(ii)に変わるにしたがって、バンド間トンネルによる電流が抑制されて電流が流れにくくなるため、直線的な電流-電圧特性が得られず、dR/R値が大きくなり、非オーミック性が強くなる。図2(c)は実際に測定した増幅率。
低バイアス領域(図中オーミック領域)

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.