くらし情報『飛行機のように飛ばせる「再使用ロケット」は実現するのか?(前編) - 宇宙を身近な場所にするために』

2016年1月15日 08:00

飛行機のように飛ばせる「再使用ロケット」は実現するのか?(前編) - 宇宙を身近な場所にするために

を開発。1993年8月18日、米国ニュー・メキシコ州にあるホワイトサンズ・ミサイル実験場で打ち上げが行われ、垂直に上昇した後、空中で横に移動を始め、その後徐々に降下し、やがて地上に舞い戻った。到達高度はわずか50m、飛行時間もわずかに59秒間という短いものであったが、そのロケットは宇宙輸送の革命に向けた確かな第一歩を記したのである。

その後も開発や試験が繰り返され、また国防総省が興味を失ってからは米航空宇宙局(NASA)に移管されて開発が続けられた。1996年には、26時間の間隔を置いて2回の飛行を実施し、その2回目の飛行では高度3140mにまで到達している。しかし、7月31日の飛行試験において着陸に失敗し、機体は爆発。このとき計画は資金不足に陥っており、機体を修復することもできず、計画は終わりを迎えた。またNASAでは、デルタ・クリッパーとは別に、1996年からスペース・シャトルの後継機となる「ヴェンチャースター」の開発を始めていた。
ヴェンチャースターは高い性能を出せる新型ロケット・エンジンと、複合材料を使った軽くて丈夫な推進剤タンクなど、数多くの新技術が投入される計画だった。

開発を担ったのはロッキード・マーティンの、先進的な試作機などを得意とする部門「スカンク・ワークス」

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