くらし情報『海運業界に異常事態!? 大手企業が巨額の特損を計上した背景とは』

2016年2月3日 13:04

海運業界に異常事態!? 大手企業が巨額の特損を計上した背景とは

海運業界に異常事態!? 大手企業が巨額の特損を計上した背景とは
海運会社の業績悪化に歯止めが掛からない。日本郵船、商船三井、川崎汽船の三大海運会社はこのほど、2015年度の通期業績見通しを揃って下方修正。商船三井に至っては、今年度中に最大1,800億円の特別損失を計上すると発表した。海運業界に今、何が起きているのか。

そもそも船で運ぶ荷物の量は、海運会社の想定を裏切る形で伸び悩んでいる。その一方で、中国の経済成長などを見込んで海運会社が発注していた船舶は続々と完成しており、現在は海上輸送する荷物の量に対し、船が余っている状況にある。

海運市場における運賃(海運市況)は船舶需給に連動しているため、海運会社を取り巻く事業環境は厳しさを増している。外航不定期船の運賃の動きを示すバルチック海運指数(BDI、1985年を1,000として算出)をみると、2015年12月に入ってから数値は下落を続け、2016年2月1日には314と過去最低の水準まで落ち込んだ。
市況の押し下げ要因として大きいのは、中国向け鉄鉱石・原料炭の減少だ。

○中国の動向が海運市況を左右

鉄鉱石や原料炭を運ぶ大型のばら積み貨物船(ケープサイズ、積載重量10万トン超)を例にとって海運市況を概観すると、中国の動向が海運市況に与えるインパクトの大きさが分かってくる。

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