2016年2月9日 07:30
専門家が最も優先するセキュリティ対策は「ソフトウェアアップデート」
毎月の定例アップデートがあるAdobe Flash PlayerやWindows OSなどは、ゼロデイ攻撃を受けてからのアップデートもあるが、脆弱性を自ら公表して対策するからこそ、毎月のようにアップデートが行われるわけだ。ゼロデイ攻撃については、被害が拡大している場合、緊急対応しなければならないため、定例外での配信が行われるケースもあるが、だからこそ「ソフトウェアアップデートが一番重要」と捉えているセキュリティ専門家が多い理由にも繋がる。
このアップデートが提供されないことで危険につながる最たる例はWindows XPだろう。2014年4月にサポートが終了した同OSだが、「まだ使える」と考えて利用を継続しているユーザーが一定規模存在する。しかし、サポートが終了してしまったOSは、脆弱性が修正されずにそのまま放置されている状態にある。
一部の法人に向けては、特別対応としてMicrosoftがサポートを継続しているものの、あくまで例外的措置であり、基本的に一般ユーザーが継続して利用することは危険な状態といえる。これは、アンチウイルスソフトを提供しているカスペルスキー 代表取締役社長の川合林太郎氏でさえ「カスペルスキーなどのセキュリティベンダーは家を犯罪者から守ることはできるけど、シロアリ対策や雨漏り、台風といった根本的な家の脆弱性には対処できない」