くらし情報『H-IIAロケット30号機現地取材 - 氷結層の制約を見直し、打ち上げ延期が少なくなるかも?』

2016年2月10日 21:06

H-IIAロケット30号機現地取材 - 氷結層の制約を見直し、打ち上げ延期が少なくなるかも?

この時期の種子島で延期の原因になることが多いのは、氷結層を含んだ雲が上空にあることだ。この中にロケットが突っ込むと、機体に雷を受ける恐れがあるため、打ち上げることが出来ない。

MHIの平嶋秀俊・MILSET長によれば、今回は氷結層の心配はなく、「予報としては打ち上げ可能な状態」と判断、打ち上げの実施を決めたという。

なお、今回の判断に直接影響は無かったが、氷結層に関する天候制約を見直したとのことだ。これまでは、氷結層を含む雲の厚さが1.8km以上あるときに打ち上げを延期していたが、今回からは、レーダーで雲の内部状態を測定。もし厚さが1.8km以上だったときでも、反射強度が規定以下であれば、打ち上げを可能とした。

今までH-IIAロケットでは、氷結層による延期が8機で発生していたそうだ。これを改めて評価したところ、その半分は打ち上げが可能なケースだったとのことで、より確度を高めるために、新方式を導入したというわけだ。
延期を減らすことができれば、コストダウンに繋がるというメリットがある。また、今回の打ち上げにおいて、ロケット側で注目したいのは、低衝撃型衛星分離部の試験が実施されることだ。

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