2016年2月12日 12:00
シリコンバレー101 (648) タイムライン改悪騒動は何だったのか、ユーザー増の苦戦するTwitter
では、このままTwitterは失速していくのだろうか。Twitterは、自身の大きな可能性を上手く引き出せずにいるように思う。この1年を振り返ると、Twitterの動きで市場から最も歓迎されたのは、広告ツイートサービス「プロモツイート」を非ログインユーザーに表示する機能のベータ版テストを発表した時だった。ログインせずにTwitterページを使用している非ログインユーザーが数億人規模で存在し、Google検索にツイートが表示されるようになってから増加の一途である。そうしたTwitterユーザーに広告ツイートを提供する。
MAUが伸び悩んでいると言われるが、Twitterは3億人を超える人々からのリアルタイムのデータやインテリジェンス、メディア消費などを分析できるユニークな存在である。それが最も優れたコンシューマデータの1つであることは投資家やアナリストも認めており、たとえアクティブユーザーの伸びが鈍くとも、その価値を広告配信に結びつける方法を提案できたら、市場はそれをTwitterの可能性と見なす。つまり、MAUの伸びで評価される土俵で戦う必要はないのだ。
たとえば、Twitterのデータを活かした広告提供はTwitterの範囲に限られているが、それを広くWebに開放したらTwitterの評価は一変するだろう。