くらし情報『航空機の技術とメカニズムの裏側 (5) 航空機の構造(5)主翼の配置と翼胴結合』

2016年2月15日 14:42

航空機の技術とメカニズムの裏側 (5) 航空機の構造(5)主翼の配置と翼胴結合

その「公式」とは、高翼配置にするとともに降着装置を短くまとめて、機体を地面に近づけるとともに後部ランプを設けるというものだ。こうすることで、人や貨物の積み降ろしに際してタラップや昇降台を用意する必要がなくなるし、車両は後部ランプから自走で積み降ろしできる。

というだけでは、話が終わらない。貨物を積み込むスペースは凸凹していない、シンプルな四角い箱になっているほうがありがたい。先のランカスターの爆弾倉の話、あるいはクルマのトランクルームのことを考えてみれば容易に理解できる話だ。

ところが前述したように、飛行機として軽く、強く造ることを考えると、左右の主翼を構成する翼桁を左右通しにして、胴体とガッチリ結合する必要もある。また、降着装置を収容するスペースも必要になる。

低翼配置の民航機なら、機内を2層構造にしてキャビンの床下に翼胴結合部や降着装置収容スペースを設けるところだが、軍用輸送機では胴体をまるごと単一の空間として使いたい。
ということで、主翼は高翼配置にして、機内への食い込みを最低限に抑えている。降着装置も、胴体の両脇に張り出しを設けて、そこに収容することにした。これが、C-130で確立した「軍用輸送機の公式」

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