くらし情報『震災から5年……静かに終幕する被災者支援と新たに始まる施策』

震災から5年……静かに終幕する被災者支援と新たに始まる施策

と称し、震災前の2009年より防災・減災・ボランティアを中心にした社会貢献教育を展開していたからだ。加えて工学院大学は“日本初”の建築学部を設立した学校法人。建築学を学ぶにおいて防災・減災は不可分な領域であり、被災地でのボランティアは学生にとっても意義があるといえる。

写真修復という困難な作業については、神戸学院大学と工学院大学がおもに請け負った。東北福祉大学はまさに被災者そのもので、修復作業にあたる人的リソースを提供できる状態になかったため、プロジェクトの周知や写真の収集・送付という限定的な役割を担ったという。

●津波で汚れてしまった食器や家具を洗う水すらない……

“被災者の写真を修復する”と発案したのは神戸学院大学 現代社会学部 社会防災学科 舩木伸江准教授だ。「阪神淡路大震災のとき、さまざまな方に支援していただきました。東日本大震災の報に接した際、何かできることはないかと考えました」と舩木准教授はいう。
ただ、写真修復のアイデアが生まれたのは被災地に入り、被害状況を目の当たりにしてからだ。○30,000枚以上の写真を修復

「食器や家具が津波にさらされ、泥だらけになっていました。

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