くらし情報『さよなら、「フィーレイ」 - 史上初の彗星着陸に挑んだ小さな探査機の物語 (3) もう、会えなくなるんだね』

2016年2月25日 16:27

さよなら、「フィーレイ」 - 史上初の彗星着陸に挑んだ小さな探査機の物語 (3) もう、会えなくなるんだね

さよなら、「フィーレイ」 - 史上初の彗星着陸に挑んだ小さな探査機の物語 (3) もう、会えなくなるんだね
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○フィーレイの目覚め

その知らせは突然届いた。2015年6月13日20時28分(協定世界時)、ドイツ航空宇宙センター(DLR)にあるフィーレイの管制センターに、ロゼッタを経由してフィーレイからの信号が送られてきたのである。

データの分析が行われた結果、フィーレイはすでに4月26日に目覚めていたことがわかった。また、フィーレイに搭載されたメモリーには、目覚めてからのこの6月13日までの間に取得されたデータが記録されていた。

フィーレイのプロジェクト・マネージャーを務めるStephan Ulamec氏は「フィーレイの温度は-35℃、電力は24Wと、非常に良い状態にあります。フィーレイは運用可能な状態です」と述べ、探査活動の再開に期待を寄せた。

その後、14日、19日、20日、21日、23日、24日、そして7月9日と、7回に分けて散発的に信号が届いた。しかし、それぞれの通信時間は短く、探査活動を再開するまでには至らなかった。


フィーレイが目覚めた背景には、彗星が太陽に近付き、フィーレイに当たる太陽光の量が増えてバッテリーが再充電されたこと。またフィーレイが出す電波の方向とロゼッタの飛行位置とがうまく一致し、電波を捉えることができたこと、といった理由があると考えられている。

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