ネット依存は要介護につながる!? オーラル・フレイルが招く寝たきりの恐怖
間食や飲酒もほどほどにする」ことが食事面でのケアとなる。
他にはストレスへの抵抗性や姿勢、発音、呼吸なども予防のポイントとなる。「運動不足」「姿勢が悪い」「デスクワークや車の運転でずっと同じ体勢」「パパパパなどの発音が短時間に細かくできない」などの項目に当てはまる人は注意した方がいいだろう。
○引きこもりやネット依存症は口腔内が悪化
さらに興味深いことに、「社会的なつながり」もオーラル・フレイル対策として効果的だという。この概念に係る研究を行った、東京大学高齢社会総合研究機構の辻哲夫教授、飯島勝矢准教授らの研究グループによると、高齢期において人とのつながりを持つことや、誰かと食事するなどといった「社会性」を維持すると、さまざまな健康分野に好影響が出たとのこと。
同じ現象は高齢者以外でも見られると今村医師は指摘する。
「引きこもりやインターネット依存症、キレる大人、自己中心的で社会性のない大人などは、口腔(こうくう)内が悪化していきます。また、自分のことを『どうでもいい』と思ったり、身体が病弱で長期間病床にいたりすると、必ず口腔内は高齢の介護必要者や認知症の方々と同じような状態になります」。