2022年4月21日 18:30
レコード・ストア・デイを前にして、我が家に名盤たちがやってきた!
加藤和彦といえば、1967年頃に、ザ・フォーク・クルセダーズで若くしてスターになり、さらにはサディスティック・ミカ・バンドを率いて海外でも成功した、異次元レベルのミュージシャン。ソロになってからも、ハイセンス、かつダンディな楽曲をたくさんリリースしていて、これもそんな一枚です。ですが、このアルバムの中には、こんなインサート(メッセージ・カード)がはいっていました。
彼はそのエレガントでスマートなイメージの一方で、日本のコンサート音響のレベルをあげるために私費を投じてPAの会社を作ったり、伝説のバンド・村八分をデビューさせるため、わがまま放題のメンバーとレコード会社との間に入って粘り強く交渉したりと、国内の音楽業界全体のために尽くした人でもありました。そんな彼にとって、作り手にお金がまわらないような仕組みは我慢ならないものだったのだと思います。その後、さらに悪化する状況をはかなみ、彼は悲しい選択をします(書くのが嫌なので、書きません)。今だって状況は良くないし、こんな名盤たちをプレ値で売り買いしても、アーティストには1円もお金がいきません。それでも、ビートルズのモーメントや、スージー・クアトロの変わらぬ姿勢、トム・ロビンソン・バンドのスピリットは、今もレコードで伝わってくるし、レコード・ストア・デイをやったりして、音楽を大事にしている人たちもたくさんいます。