2016年3月10日 10:00
シリコンバレー101 (652) Google段ボールVR、ユーザーデータの明暗に表れるVRの課題
その頃になったらマルチメディアやインタラクティブなんて言葉は使われなくなっていた。言葉ではなく、マルチメディアやインタラクティブの本当の価値が人々を熱中させ始めていたからだ。
今VR市場は形になり始めたばかりであり、社会を変えるような存在になるには時間がかかるだろう。マルチメディアの時のようにゆっくりとした変化になるのか、それとももっと速いスピードで大きなインパクトを社会に与えられるのか、その岐路にさしかかろうとしている。
GoogleがCardboardよりも機能性を高めたVRゴーグルを発表するという噂が飛び交っている。5月に開催するGoogle I/O 2016で何かしらの発表がある可能性もある。CardboardのMAUとDAUの差を考えると、日常的な利用に応えられるVRゴーグルの投入は効果的だと思う。しかし、本当に必要なのは変化を生み出すコンテンツやサービスだ。
しっかりとしたVRゴーグルがあっても、安易なコンテンツが量産されるばかりだったら何も変わらない。たとえば、GoogleマップやYouTube、Googleフォト、Google PlayといったGoogleのサービスと連動し、ユーザーが頻繁に装着したくなるような実用的なソリューションが伴ってこそDAUが伸び、VRの評価が変わってくる。