2016年3月10日 10:00
シリコンバレー101 (652) Google段ボールVR、ユーザーデータの明暗に表れるVRの課題
デジタル関連のコンシューマデータを収集・分析する7Park Dataによると、米国において昨年10月からGoogleのVR(仮想現実)プラットフォーム「Google Cardboard」の月間アクティブユーザー(MAU)が急増している。
といっても、それまで全体の0.05%~0.10%の間だった割合が、11月末に0.17%、12月末に0.35%に伸びただけで、わずか2カ月で3倍を超える増加ではあるものの、全体に占めるユーザーの割合はまだまだ小さい。昨今のVRの話題性を考えると、ここで取り上げるほどの変化ではないのだが、日間アクティブユーザー(DAU)の伸びの推移と比べて見るとVRの危うい現状が見えてくる。MAUの明らかな伸びに対して、DAUはごくわずかな伸びにとどまっているのだ。
7Park Dataはユーザーのコメントを公開していないので、原因は推測になるが、昨年後半からVRに関心を持つ人が増加し、最も手軽に試せるCardboardを手にしているのだろう。しかし、頻繁に利用し続けている人は少ない。1回試しただけという人もいるだろう。だから、1カ月のスパンだったらユーザーが増えているものの、1日単位のユーザーは増えていない。