くらし情報『長崎“教会群”からみる世界遺産登録のハードルの高さ【前編】』

2016年3月10日 11:30

長崎“教会群”からみる世界遺産登録のハードルの高さ【前編】

勧告を出した。だが、最終的には、ユネスコの世界遺産委員会にかけられ、21の委員国の決議によって決まる。富士山の時、三保松原は、この場所から見る美しい富士の姿が芸術に与えた影響や富士山と精神的なつながりがあることを世界遺産委員会で認められ、全資産を含めた「記載」決議に転じた。

○事例2 平泉

イコモスから条件が付けられる例は、ほかにもあった。2011年、震災後の被災地に久しぶりの明るいニュースをもたらした平泉の登録。一度「登録延期」となってからの再チャレンジだった。推薦内容をブラッシュアップさせ、「浄土思想」とのつながりがより明確な6つの資産に絞った。しかしイコモスは、1つの資産について、「浄土思想」との直接的な関連性が薄いとその資産を除外して「記載」勧告を出した。
結局、5資産で世界遺産に登録された平泉は、除外された遺跡の拡張登録に向け準備を進めている。

●世界遺産候補「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」の推薦内容
○指摘をうけた推薦内容

長崎の件に戻ろう。14の資産は「1:伝播した教えが普及していった『伝来と繁栄』時代」、「2:禁教となって弾圧されながらも信仰が継承された『弾圧と潜伏』時代」

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