くらし情報『長崎“教会群”からみる世界遺産登録のハードルの高さ【前編】』

2016年3月10日 11:30

長崎“教会群”からみる世界遺産登録のハードルの高さ【前編】

再考を迫られた推薦内容そのものと、「世界遺産」全体が置かれている状況を知る必要がある。

●ストーリーが大事な推薦書
○“ストーリー”と“推薦内容”と“名前”

推薦内容の“良し悪し”とはどういうことだろうか。教会など個々の資産そのものの歴史的価値が高く、きちんとした姿で残っていることが大事なのではないかと、思う方もいるだろう。資産そのものの価値ももちろん大切だが、さらに個々の資産をつなげるストーリーに世界遺産にふさわしい価値があるかということも、大きなポイントになってきている。そのため、登録をめざす自治体などは、専門家の助言を受けながら、世界遺産の資産になりそうな遺跡や建造物の調査や、類似する別の世界遺産などとはどう違った価値があるのか、比較検討し、いかに唯一無二の「普遍的価値」があるものか証明するストーリーをつくることに力を入れている。そしてそれにもっともふさわしい遺産の名前をつけている。

○イコモスの存在

世界遺産の登録までには、国からユネスコに推薦書が出された後、イコモスによる審査がある。この審査の勧告内容を踏まえて、世界遺産委員会で正式に可否が決定する流れになっている。
記載されるには、このイコモスによる勧告が重要で、登録にふさわしいとされる「記載」

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