2022年5月12日 11:30
阿部サダヲ、自分でも素顔は「わからない」周囲から勧められたサイコキラー役がハマる
ちなみに面会シーンは、綿密にリハーサルされたのですか?
いえ、本番で作っていきました。面会シーンを撮影するときには、僕はほかのシーンを撮り終わってました。岡田くんとは本の読み合わせで一度会っただけで、岡田くんが外で、事件の真相に迫ろうとしていろいろ動き回っている撮影は全く見ていないんです。そういう外での撮影を経た岡田くんとの面会シーンの撮影は、すごく刺激的でした。顔がどんどん変わっていくんです。岡田くんが純粋な方だからだと思います。
――岡田さんの芝居の出方に驚かされることもありましたか?
そういう風にアプローチしてくるんだと驚いたことがありました。すごく不思議な表情で面会室に来たときがあって、自分が予想していた感じとは違ったので、「こういうパターンもあるんだ」と、僕も違うパターンを引き出された感じがあったんです。
すごく面白い俳優だと感じました。
――阿部さんの演じた榛村は秩序型の殺人犯で、感情の揺れがほとんどありませんが、阿部さんが榛村の心の揺れを感じた箇所はありましたか?
水門を開けて、あるものを撒いているシーンが、一番感情が入っている気がしましたね。
――あそこは何というか、映像的には非常にキレイで、後々それが怖くなる、印象的なシーンですね。