2016年3月17日 09:30
決済事業に進出するFinTech企業たち - 彼らは金融機関にとって脅威となるのか?
日本テラデータの金融事業本部 プリンシパル・コンサルタントの渡辺高氏は、ビッグデータ分析の重要性について、次のように説明した。
「既存の金融機関のコアとなる、ブランド力や信頼性、顧客理解といった強みはこれからも守られていくだろう。われわれの観点からすると、何がそういった強みを金融機関に与えているかというと、既存データの活用である。金融機関には顧客情報や金融の行動情報といった高い価値のデータが存在している。またデータがあるだけでなく、蓄積された分析能力によって、顧客の理解やリスクの把握、規制への対応ができる。このデータを活用したり分析する能力は、FinTech企業と遜色のないレベルを金融機関も持っている。こうした強みを活かすことによって、金融機関は市場拡大をはかっていける。したがって、最終的には、FinTech企業は金融機関と融合していく可能性が高いのではないだろうか」
また、同社の執行役員 兼 金融事業本部長である和田淳氏からは、このような状況をふまえた同社の戦略方針について、次のように語った。
「これから注力していくことの1つめは分析エコシステム。従来のテラデータの基盤に加えて、オープンソースのシステムを新たに取り込んだハイブリッド型の分析エコシステムを提供していく。