くらし情報『カーエレクトロニクスの進化と未来 (86) ゴムまりのようなタイヤのコンセプトカーをGoodyearが提案』

2016年3月23日 11:15

カーエレクトロニクスの進化と未来 (86) ゴムまりのようなタイヤのコンセプトカーをGoodyearが提案

これにも無線技術を使うが、これはMHz以上の情報を電波に乗せて送ればよい。自動運転ではクルマ内のモータ制御用の信号を作り出し送るだけではなく、歩行者や他のクルマなどの障害物を認識し、避けるため情報を素早く得るための演算能力も求められる。すなわち、いわゆる情報系の演算プロセッサからモータ制御システム、さらに球状タイヤ内のモータを制御するための時間、など一連の制御テクノロジーの演算・処理・制御の全体に渡るレイテンシを少なくとも10ms程度にまで縮めなければならない。このためには半導体チップへの要求はもっと高速化が求められることになる。ただしこれらはあくまでもクルマ側の処理でタイヤ側ではない。

この技術はタイヤメーカーと議論を進め、標準化できる所はライバル会社と一緒に標準化を進めていく努力も必要になる。無線関係は標準化した方が開発効率は高い。今回のボール型タイヤは将来の自動運転に向けた技術の1つとして、タイヤメーカーとクルマメーカー、ティア1、2メーカーなどとコラボする価値があるだろう。
参考資料

「The Goodyear Eagle-360 concept tire」(2016/02/29)

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