くらし情報『植物由来成分の「プテロシンB」が変形性関節症に効果 - 京大がマウスで確認』

2016年3月25日 19:53

植物由来成分の「プテロシンB」が変形性関節症に効果 - 京大がマウスで確認

同研究グループは今回、変形性関節症患者の軟骨では、症状が重症であるほど活性型のSIK3が検出される細胞の数が多いことに着目。薬剤によりSik3遺伝子を欠失させたマウスの関節軟骨を観察した結果、軟骨層がより厚くなっていることを確認した。またマウスに変形性関節症が起こりやすくなる手術を行ったところ、Sik3欠失マウスはSik3遺伝子を持つマウスと比較して変形性関節症になりにくいことがわかった。

また、植物成分由来の化合物ライブラリを調べ、プテロシンBがSik3の活性を抑制することを明らかにした。実際に変形性関節症モデルのマウスの関節にプテロシンBを注入すると、変形性関節症の症状を抑えることができた。さらに、ヒト健常者のiPS細胞から軟骨を作製し、軟骨細胞が肥大化する環境でプテロシンBを加えて4週間培養したところ、プテロシンBが軟骨細胞の肥大化を抑制していることがわかった。

同研究グループは以上の結果より、変形性関節症の治療ターゲットとしてはSIK3が有用であり、プテロシンBは変形性関節症治療薬開発のヒントになりえるとしている。

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