くらし情報『東大、思春期~若年成人の白血病の原因となる新たながん遺伝子を発見』

2016年3月29日 13:20

東大、思春期~若年成人の白血病の原因となる新たながん遺伝子を発見

東大、思春期~若年成人の白血病の原因となる新たながん遺伝子を発見
東京大学(東大)は3月29日、B細胞性急性リンパ性白血病(B-ALL)の原因となる新たながん遺伝子を解明したと発表した。

同成果は、同大学大学院 医学系研究科 間野博行教授らの研究グループによるもので、3月28日付けの英国科学誌「Nature Genetics」オンライン版に掲載された。

B-ALLは、15才から39才までの思春期-若年成人(AYA)世代に最も多いがんのひとつで、その9割以上においてがん遺伝子・発がん機構がわかっておらず、有効な分子標的療法も存在しない。

同研究グループは今回、AYA世代のB-ALL患者73例の白血病細胞からメッセンジャーRNAを調整し、それを次世代シーケンサーにより網羅的に解析することで、融合遺伝子の探索を行った。この結果、B-ALLの約65%の症例が何らかの融合型がん遺伝子を有することを発見。このうち、最も多く見られたのはDUX4-IGH融合遺伝子で、2番目に多いものはZNF384融合遺伝子、3番目に多いものは新規MEF2D融合遺伝子となった。

DUX4は健常者の体細胞では発現していないが、遺伝性疾患である顔面肩甲上腕型筋ジストロフィーにおいては高発現して細胞死を誘導し、筋細胞の減少によって筋ジストロフィー症状を示すことが知られている。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.