2016年4月5日 12:35
東大、肺線維症の原因タンパク質の働きを阻害する核酸医薬を開発
の実体を明らかにする「SELEX法」を発展させたリボミックの技術「RiboARTシステム」を用いて、ATXに選択的に結合し、その働きを抑える核酸アプタマーを取得した。次に、ATXと抗ATXアプタマーの複合体を結晶化し、大型放射光施設SPring-8にてX線回折データを収集し、その結晶構造を決定した。
この結果、抗ATXアプタマーはATXにぴったりと結合し、その活性部位を塞ぐことによりATXの働きを阻害していることが明らかになった。さらに、構造情報を利用してアプタマーの分子構造を改良し、ATXの働きをより強力に阻害するアプタマーを作製した。最終的に、改良した抗ATXアプタマーが肺線維症のモデルマウスにおいて治療効果を示すことを確認。肺の線維化に伴って気管支肺胞洗浄液にコラーゲンが顕著に蓄積するが、抗ATXアプタマーの投与によってその蓄積を抑制することができ、このとき気管支肺胞洗浄液中のATXの酵素活性も顕著に抑制されていたという。
今回の研究で得られた抗ATXアプタマーは、肺線維症の新規な治療薬の開発につながることが期待されると、同研究グループは説明している。
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