ものを見る時は横目だと認識率が下がる - 東北大が確認
視覚探索は、大まかに、標的が一目でわかる「並列探索」と、個々のアイテムを1つずつ検討しながら探さなければならない「逐次探索」に分けられる。
主に後者に対して、視覚的注意が大きく関与しているという。今回の研究では、これらの視覚探索課題を、頭部と体を正面に向けた従来の心理実験の条件と、頭部と体を画面とは異なる方向に向けて横目で実験画像を観察する条件で行われた(画像1・2)。
視覚探索課題では、主に標的を見つけるまでの時間を計測する形だ。そして、その時間が短いほど成績が高いといえる。もし横目観察が視覚探索に関係する情報処理全般に影響を及ぼすのであれば、並列探索・逐次探索の両者において、正面観察条件と横目観察条件の間に成績の差が見られると予想されるというわけだ。一方、横目観察が視覚的注意が関与する視覚探索処理に影響を及ぼすならば、逐次探索において、正面観察と横目観察条件間に成績の差が見られると予想される。
正面および横目観察時の逐次並びに並列探索の課題成績を示したのが画像4・5だ。
逐次探索において、横目観察時に探索時間が特に長くなっているのが見て取れる。一方で並列探索では、そのような探索時間の延長が見られないことが確認された。