2022年8月22日 10:00
高嶋政伸が感激した“市村正親の言葉”「またやろう、お前がやるならやるよ」
出して示す、わけですから、祟(たた)る、とも言えますね。
――そもそも、政伸さんが朗読劇に興味を持たれたのは、1992年に青井陽治さんの「ラヴ・レターズ」を観たことがきっかけだそうですね。当時衝撃だったと。
特に、「ラヴ・レターズ」は、物語というよりも、人生そのものなんです。子どもの頃から老いていくところまで、人生そのものを読む作品。だからなのか、最後の場面のときには涙が出て、立ち上がれないくらいになったんです。
自分でも不思議だったんですよね。自分自身の感情を制御できなくなったというか、“これって、なんなんだろう?”と思って、ずっと気になっていたんですけど、ニューヨークに住んでいた友人から、「ニューヨークではリーディングが非常にパワーを持っている」と教えてもらって。
映画や舞台のプロデューサーと監督が、リーディングの1列目に並んでいて、面白い作品だと、その場で映画化や舞台化も決まってしまうらしいんです。それを聞いて、朗読ってなんだか面白いなと。それでやってみようと思って、始めました。僕はジャズがずっと好きだったので、リーディングでジャズのジャムセッションみたいな感じでやりたいなと思って、『リーディングセッション』という名前を付けました。