2022年9月28日 11:30
上原実矩、蘇ってきた子役時代の楽しい気持ち オダギリジョーとの共演も刺激に「大きな希望が持てた」
上原が演じた朔子は、自身のアイデンティティを模索しつつも、やりたいこととできることのはざまで葛藤する高校生。非常にリアルな役柄だ。
「台本を読んだとき、スッと受け入れられたんです。それは朔子が物語のなかで抱えているものが、自分のなかでリンクするというか、似たような揺らぎを感じていたからだと思うんです。でも私はこれまでキャラクター性が強い役を演じることが多かったので、こうした等身大のリアルな役を演じるというのは、分かりやすい手ごたえを感じることができないのは、とても難しかったです」
一方で、自己評価とは裏腹に、映画賞で高い評価を得たことで、視野も広がっていった。
「TAMA NEW WAVEのときは会場にいたのですが、自分の未熟で揺らぐ感じが映っているからこそ、朔子が魅力的になったんだという意見をお聞きして、自分自身で認められないところが、人に届いて“良さ”として受け入れてもらえたことは、とても大きな学びでしたし、自信にも励みにもなりました」
●いまちょうど変化の時期
○■「無理に答えを出す必要はないんだ」と肩の力が抜けた
さまざまな思いを感じ、一歩ずつ前に進むなか、「ちょうどいま変わりそうな予感があるんです」