くらし情報『東大、運動による脂質代謝改善の新たな分子機構を発見』

東大、運動による脂質代謝改善の新たな分子機構を発見

が注目されている。AMPKは運動によって生じる細胞内エネルギー枯渇を感知し、その回復に努める機能分子だ。今回の研究では、AMPKが核内受容体「PPAR(peroxisome proliferator-activated receptor)γ1」の発現亢進を介してLPLの発現上昇を誘導することが新たに見出され、さらにAMPKによるPPARγ1の発現亢進の一部は、mRNAの安定化という一風変わった機構により調節されていることが明らかにされた(画像1・2)。

今回の研究では、斜度10°のトレッドミルを用い、マウスに対して毎分15mの速度で30分の走行運動を週5回、4週間にわたる負荷がかけられた。その結果、非運動群のマウスに比べ、運動群マウスでは骨格筋におけるPPARγ1およびLPLのメッセンジャーRNA(mRNA)量が有意に上昇することが認められたという。

核内受容体であるPPARファミリーはα、β/δ、γの3種類のサブタイプが存在し、さまざまなエネルギー代謝に関わることが知られている。骨格筋においてはPPARファミリー中のPPARα、およびPPARβ/δが脂肪酸代謝関連遺伝子の発現を調節する機能を持つ。

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