くらし情報『ジェームズ・キャメロン監督、『アバター』に込めた思い 映画産業に抱く危機感と希望も語る』

ジェームズ・キャメロン監督、『アバター』に込めた思い 映画産業に抱く危機感と希望も語る

さらにパフォーマンスキャプチャーを行うことで、キャラクターをよりリアルに表現できた。

「パフォーマンスキャプチャーの話になると、メイクを施せばいいという意見も出ますが、青いメイクを肌に塗るよりも、圧倒的にリアルに見えます。メイクとCGでは随分違うものです。ナヴィたちのスラっとした様子を表現したかった。目を大きくしたり、足を長くするような生物学上の変化はCGだから可能になりました。もちろんリアルではないのですが、現実にもあり得そうな様子を表現したかったんです」

●いつの時代でも感じられる共感性「伝えたいことは…」

驚異的な映像美が本作の大きな魅力の一つではあるが、同じぐらいドラマチックなストーリーも作品に深い彩りを与える。キャメロン監督にとって、特に思い入れの強いシーンはどこなのだろうか。

「本作は海をテーマにした物語です。
それはつまりネイティリが育ち、ジェイクが自分の家として受け入れたパンドラの森を離れるということ。新たな舞台となる海は美しくて魅力的ですが、森で育ったネイティリにとって、そこは自分の住む場所ではない。情緒不安定になってしまうネイティリの一面が描かれるのですが、このことは我々の日常にも大いにあることなので、深く感情移入してもらえると思います。

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